2016年06月02日更新 ジカウイルス感染症の発生国への旅行者に向けての情報

 2016年5月31日に、WHOから旅行者に向けた新たな情報が公表されました。

 WHOは、現在までの情報に基づいて、(感染発生国への)旅行および貿易の全面的な制限は出しておりません。

 しかしながら、WHOは、ジカウイルスの流行が続いている地域への妊娠女性の旅行は控えることを勧めています。この助言は、ジカウイルスに感染した妊娠女性から生まれる子どもにおいて、小頭症やその他の先天奇形のリスクが増すことに基づいています。小頭症は、生まれつき頭が小さいか、生まれた後に頭の成長が止まる状態になることです。

 予防対策として、いくつもの国が自国の住民に対して、入手できた科学的根拠と地域におけるリスク要因の評価に基づいて、公衆衛生と旅行のための注意文書を作成しています。

 ジカウイルスは、基本的にウイルスを保ったシマカ属の蚊に刺されることによって人に伝播します。ジカウイルスは性交渉によっても感染します。(WHOは、性交渉による感染を防ぐための指針を出しています:Prevention of sexual transmission of Zika virus Interim guidance

ジカウイルス感染症の発生地域に出発する前に

 ジカウイルスが流行する地域に向かう旅行者、蚊に刺される可能性および性交渉によるジカウイルスの伝播の可能性を下げるために、潜在するリスクと適切な感染対策に対する最新のアドバイスを入手しておく必要があります。

ジカウイルス感染症の発生地域に滞在するときに

 男女ともに(コンドームを一貫して使用するなど)安全な性交渉を心がけること、ジカウイルスへの感染、HIV感染症などの性行為感染症、望まない妊娠を防ぐために性交渉を控えること、が必要です。

 旅行中の防蚊対策には以下の対策が必要です。

可能な限り、明るい色で、全身を覆うような衣服を身につけること
虫除け剤を使用すること:虫除け剤は露出した肌に塗ることも、衣服の上から付けることもできます。薬剤には、DEET(ジエチルトルアミド)、IR3535、Icaridinなどが含まれている必要があります。虫除け剤は、ラベルの指示に従って適切に使用する必要があります。
ドアや窓に一定間隔の網戸や殺虫成分で処理された網素材、もしくはドアや窓の閉鎖などのような物理的な障害物を使用すること
蚊帳の中での睡眠。特に、シマカ属の蚊の活動が活発となる日中には蚊帳を利用すること。

帰国した後に

 ジカウイルスのさらなる伝播を防止し、妊婦への害と胎児への影響を防ぐために、旅行からの帰国者は一貫して適正にコンドームを使用するか、もしくは、少なくとも8週間は性交渉を控え、安全な性生活に努めてください。男性が症状(発疹、発熱、関節痛、筋肉痛や結膜炎を)を発現しているときには、性行為をより安全に行うことを選択するか、少なくとも6か月間は(性行為を)控えることを考える必要があります。

 妊娠女性の性交渉の相手は、より安全な性交渉を心がけるか、少なくとも妊娠中は(性交渉を)控える必要があります。

出典

WHO. Emergencies preparedness, response. Updated 31 May 2016
Information for travellers visiting Zika affected countries
http://www.who.int/csr/disease/zika/information-for-travelers/en/