2016年06月21日更新 ジカウイルス感染症に対する今後18か月の対策戦略の計画(WHO/PAHO)

 2016年6月20日に、WHO/PAHOよりジカウイルス感染症に対する今後18か月の対策計画が公表されました。

 WHO/PAHOとその加盟国は、2016年6月17日に、ジカウイルス感染症によって引き起こされる合併症を予防・管理することに焦点を当てたジカウイルス感染症対策への戦略を定めました。現時点で、2016年7月から2017年12月までのジカウイルス感染症対策への戦略を効果的に実行するためには、1億2,190万米ドルが必要とされています。

 WHO事務局長マーガレット・チャン博士は、次のように述べています。「我々は、最初の対策の基本骨格を作成して以降、ジカウイルス感染症について、その拡がり方、感染に続いて起こること、感染を制御するための優先順位などにおいて、たくさんの知識を得てきました。現在、対策には、女性や出産年齢を迎える女子への支援に軸を置いた独自の統一した戦略が必要とされています。」

 今回改訂されたジカウイルス感染症対策への戦略計画では、ジカウイルス感染症によって引き起こされる合併症を予防・管理することと、その目的のために保健衛生の体制を拡大することに、より強い焦点が当てられています。妊娠女性、その配偶者、家族、周辺住民を対象としたリスク情報の伝達が、彼らが自分で身を守るために必要な情報を確実に知っておくために、予防対策の中心に置かれます。

 その他の項目では、統一された媒介昆虫の管理・駆除、性生活および家族計画の相談、並びにジカウイルスが感染伝播している各国での社会的・法的枠に沿った健康教育と支援の実行などがあります。

 計画では、ジカウイルス感染症の流行において、共同で、世界規模で対策と支援に取り組む必要のある特定のいくつかの特徴を掲げています。その特徴には、次のようなことがあります。
  ・ジカウイルスを伝播できるシマカ属の蚊が広く分布することでもたらされるジカウイルスのさらなる
   国際的拡大への潜在性
  ・ジカウイルスが初めて流行し、この感染症が急速に拡がり易い地域における人々の免疫応答の
   欠如
  ・ワクチン、特異的な治療法、迅速な診断機器が存在しないこと
  ・感染が発生する地域での衛生環境、情報、健康サービスなど、これらを利用できる環境の不均
   等

資金の調達

 2016年2月には23か国であったジカウイルスの世界的な対策に、いまや60を超える加盟国が関わっています。現時点で、WHO、PAHO及び(60を超える国のうち)14の加盟国は、今後2017年12月までに、改訂された計画を実行するには合計で1億2,190万米ドルの資金が必要であると表明しています。

 「この改訂された対策の戦略計画を成功のうちに実行させるには、首尾一貫した資金調達体制が不可欠となります。」とチャン博士は述べました。2016年5月には、必要とされる資金を確保し有効に利用するために、国連事務総長により国連のジカウイルス対策のための加盟国総合信託基金が設立されました。

出典

WHO. Note for the media, Media Centre. 20 June 2016
WHO/PAHO and partners set out Zika strategic response plan for the next 18 months
http://www.who.int/mediacentre/news/notes/2016/zika-response/en/