2016年10月17日更新 黄熱の発生状況(更新24)

 2016年10月14日付けで、WHOより黄熱の発生状況が公表されています。詳細は原文でお確かめください。

更新の要点

アンゴラの10月6日現在の疫学情報です。
 ・最後に確定された患者の発症日は6月23日でした。
 ・感染の可能性が高い患者42人が、この4週間に報告されました。
 ・ワクチン接種キャンペーンの第2弾が10月10日に始まりました。対象となる住民は、10州12地区
  に住む200万人超となります。
コンゴ民主共和国における10月12日現在の疫学情報です。
 ・森林型黄熱以外で最後に確定診断された患者の発症日は7月12日でした。
 ・新たに森林型黄熱患者1人が、Tshuapa州Lingomoの衛生行政地域から報告されました。
 ・感染の可能性が高い患者16人が、現在も調査中です(キンシャサで4人、Kwango(クワンゴ)州
  で8人、Bas Uele、Kwilu、Lualaba、Sud Ubangiの各州で1人ずつ)。
 ・流行対策としてのワクチン接種キャンペーン対応策が、Kwango(クワンゴ)州Feshiの衛生行政
  地域で続けられており、Kasai(カサイ)州Mushengeの衛生行政地域でも、まもなく開始されます。

分析

・感染の可能性の高い患者(アンゴラでの感染の可能性の高い患者42人を含む)や森林型黄熱患者の発見や調査が続いていることは、いくつもの地域で調査活動が活発に行われていることを示しています。それでも、発見の遅れを生じかねない調査活動や検査確認の処理能力の中にくすぶる問題点に注意を向けることは重要です。強力かつ継続的な調査活動への取り組みが重要となります。
・アンゴラにおける感染の可能の高い患者の(蚊との)接触状況および黄熱ワクチンの接種状況に対する調査が一旦終了したため、彼らの発生状況は保健省の最終分類委員会で再検討される予定です。

疫学的な発生状況

アンゴラ
・感染の可能性が高い患者42人が、この4週間に報告されました。
・2015年12月5日から2016年10月6日までの状況は、以下のようになっています。
 ・疑い患者は4,220人で、このうち373人が死亡しています(致死率:8.8%)。
 ・検査確定患者は884人で、このうち121人が死亡しています(致死率:13.7%)。
・流行の開始以来、疑い患者は18州全てから報告されています。確定患者は16州80地域から報告されました。地域内での感染伝播は12州45地域から報告されました。

コンゴ民主共和国(DRC
・2016年1月1日から10月12日までの状況は、以下のようになっています。
 ・26州全ての州から2,916人の疑い患者が出ています。
 ・検査が行われた疑い患者2,800人において77人が確定診断されました。このうち16人が死亡
  しています(致死率:21%)。
 ・この確定患者77人は、57人がアンゴラでの感染、13人が国内での感染、7人が(流行とは
  関係のない)森林型黄熱への感染でした。
・新たに確認された森林型黄熱はTshuapa州Lingomoの衛生行政地域から報告されました。この患者は、先週は調査中で、7月28日に発症したことが報告されていました。この新たな患者を含めて、Tshuapa州ではこれまでに確定患者4人が報告されています。全員、森林型黄熱に分類されました。
・感染の可能性が高い患者16人が、現在も調査中です。(キンシャサで4人、Kwango(クワンゴ)州で8人、Bas Uele、Kwilu、Lualaba、Sud Ubangiの各州で1人ずつです。)

感染への対策

・現在の黄熱の流行に関する情報がWHOのウェブサイトで引き続き更新されています(http://www.who.int/features/qa/yellow-fever/en/)。
・アンゴラでは、先週、Luanda(ルアンダ)を含む8州で知識・態度・実践(Knowledge Attitude and Practice:KAP)の評価が始まりました。これは、さらに黄熱のリスクを伝える情報の普及に備えるためです。3州では、昆虫学(蚊)の評価が終了しました。予備解析の結果では、ネッタイシマカの侵襲レベルは、Bengo(ベンゴ)州で高く、Kwanza Norte(クアンザ・ノルテ)州で中等度、Kuando Kubango(クアンド・クバンゴ)州で低い状態でした。
・アンゴラでは、ワクチン接種キャンペーンの第2弾が10月10日に始まりました。対象となる住民は、10州12地区に住む200万人超となります。
・コンゴ民主共和国では、10日間の感染対策ワクチン接種キャンペーンが、クワンゴ州Feshiの衛生行政地域で続けられており、カサイ州Mushengeの衛生行政地域でもまもなく始まります。8月に、流行に先立ってワクチン接種キャンペーンが行われた62の衛生行政地域では、監視体制が続けられています。
・WHOは、ICG(黄熱ワクチン供給 国際調整グループ)が保管する世界中の在庫ワクチンにブラジルのBio-Manguinhos施設からのワクチンを加えて、3,000万回分を超えるワクチンをアンゴラ、コンゴ民主共和国、ウガンダに搬出しました。
・2016年10月14 日までに、アンゴラでは2,000万回分のワクチンが、DRCでは940万回分のワクチンが接種されてきました。
・現在、ICGを通じて緊急に対応できるワクチンの数は590万本となっています。既に流行への対策に割り当てられたワクチンの本数は含まれていません。

出典

WHO. Situation Report, Emergencies. 14 October 2016
Situation Report; Yellow fever
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/250514/1/yellowfeversitrep14Oct16-eng.pdf?ua=1