2016年12月05日更新 コレラの発生- イエメン(更新4)

 2016年12月1日に、WHO東地中海地域事務局(EMRO)から公表された情報によりますと、イエメン国民保健省から、新たにコレラ患者およびコレラに関連する死亡者の数値が発表されました。

情報の詳細

 現在までに、死亡者82人(致死率1.06%)を含め、疑い患者7,730人が報告されました。このうち、患者122人でコレラ菌(Vibrio cholerae)O1小川型が検査確認されました。

 コレラの発生は、Aden(アデン)、Amran(アムラーン)、Al-Hudaydah(フダイダ)、Al-Bayda'a(バイダー)、Al-Dhale'a(ダーリウ)、Ibb(イッブ)、Hajjah(ハッジャ)、Lahj(ラヒジュ)、Ta'izz(タイズ)、Sana'a(サナア)の各県とSana'a(サナア)市からでした。新たな患者が、Abyan(アビヤン)、Dhamar(ザマール)、Raymah(ライマ)の各県でも確認されました。

 WHOは、イエメン国民保健省、ユニセフ、OCHA(国連人道問題調整事務所)、加盟する非政府組織(NGO)などと共同で健康/水と衛生環境を整備するための合同チーム(joint Health and WASH taskforce)を作り、調査活動を続けるとともに、新たな地域への流行の拡大を監視するために現地で活動しています。

 感染が発生した県のうち26か所でコレラ治療センターが開設されました。また、急性水様性下痢症に対する調査が全国全県で強化されています。WHOは、確実に質の高いデータを収集するために、アデン(Aden)とサナア(Sana'a)の2か所で健康対策の国家緊急管理室への支援を提供しており、迅速かつ効果的な疫学調査と感染対策のための緊急対策チームを投入しています。

 WHOは、患者管理と感染管理に関する研修を通して現地の医療従事者の対応能力を強化しています。医療従事者には患者を管理するための訓練が行われ、迅速診断キット(RDT)、IV型補液、経口補水液、飲料水用の塩素消毒の錠剤などの必需品が、感染の発生している地域に配給されています。

 WHOは、衛生環境の強化を通して、コレラやその他の下痢症に対する予防の国民意識を高めるために、住民の地域活動や健康維持への教育活動も支援しています。

 イエメンには、急性水様性下痢症が常在しており、国の衛生システムの対応能力を強めながら、下痢症との戦いを続けています。流行が発生している地域には760万を超える人々が暮らしています。加えて、300万を超える国内避難民がいます。流行が始まって以来、コレラの影響を最も受けた年齢層は、15歳未満の子ども(63%)となっています。

出典

EMRO/WHO. News, Surveillance, forecasting and response. 1 December 2016
Additional cholera cases reported in Yemen
http://www.emro.who.int/surveillance-forecasting-response/surveillance-news/additional-cholera-cases-reported-in-yemen.html