2017年04月28日更新 世界予防接種週間-WPRO

 2017年4月24日から30日の一週間は、WHOが定める世界予防接種週間です。

西太平洋地域では予防接種で150万人を超える生命が救われています

 有効性の証明された(数々の)ワクチンがあり、それらが数千万人の生命を救っていますが、WHO西太平洋地域では、毎年400,000人がワクチンで予防できる病気に罹り、虚しく死亡しています。

 ワクチンは、肝炎、ジフテリア、破傷風、麻疹、ポリオなど、世界中で毎年300万人の生命を感染症から救ってきました。それでも、この地域には、毎年約230万人の子どもたちが、感染症からの脅威に対して十分な予防接種を受けられていません。

 「この数字は驚愕すべきものです」「予防接種率を向上させ、すべての子どもたちが2020年までに完全に予防接種を受けられるようにすることで、世界でさらに数百万人の生命を救うことができます。」とWHO西太平洋地域局長Shin Young-soo博士は述べています。

 4月24日から30日までの今年の世界予防接種週間において、すべての子どもたちが確実に必要とされるワクチンを受けられるように、取り残される子どもが一人も出ないように、WHOは、両親、医療従事者、政策立案者、メディア、そして最終的にはすべての人々に、呼びかけています。

成功と課題

 (取り組みの)進展のために、最近はこの地域全体での予防接種の拡大を奨励しています。次のような取り組みに成功しました。

・ジフテリア - 破傷風 - 百日咳(DTP)の3種混合ワクチンの3回投与には、20か国が95%を超える接種率を達成しました。
・7つの国と地域で麻しんの撲滅が確認されました。
・カンボジアとラオスで予防接種率が上昇し、ラオスではポリオの追加予防接種を行うことでポリオの流行発生の上手く阻止することができました。
・西太平洋地域は全体で、2017年までに5歳児の慢性B型肝炎の罹患率を1%未満に減らすという目標を達成しました。この目標の達成が13の国と地域で確認されました。
・この地域のすべての国で、(先天)障害を起こし、生命を脅かす先天性風疹症候群を予防するための風疹ワクチンが導入されました。

 しかし、課題は残っています。ワクチン接種を受けられる環境は、非合法の住民や僻村の住民とっては依然として限られています。自然災害や人的災害を受けて追われてきた人々や遊牧民も(ワクチンの接種は)十分でない状態です。国レベルや地方レベルでは予防接種率の不均等が問題であり、ワクチン接種を受けていない地域住民が残されています。

 「ときに、データが十分でないことが、接種率の解離を特定することを難しくし、予防接種プログラムの資金に限度があることも、こうした障害への対処能力に制限を加えています。」とShin博士は指摘しています。

予防接種率を高めるための協力

 保健医療従事者にとって、子どもたち、特に遠隔地にいる子どもたちに予防接種を実施することが鍵となります。

 ラオスのXieng Khuang(シエン・クワーン県)の医療従事者Ms. Siphan LuanglathとMs Vanpheng Phorlasingの事例を見てください。彼女らは遠隔の僻村で予防接種活動に取り組むために数時間も旅行することがあります。オートバイで舗装されていない長い道を走り回り、大量のワクチン接種の箱を持って歩いて、住居が点在する地域に入り、少すくない子どもたちに予防接種を行っています。しかし、彼女らはそれを止めません。彼女らは、この子どもたちに予防接種を行うことが、この子どもたちを保護し、これらの地域社会における感染症の伝播を防ぐために不可欠であることを知っているからです。

 今年は、WHOが、予防接種の(接種率の)溝を埋めることにすべての人が協力するように呼びかけています。

 (子どもたちの)親は、必要とされるワクチンを子たちがいつでも受けられるようにする責務があります。

 地域にある組織には、ワクチンの有益性について住民に周知し、ワクチン接種を受けられる日時と場所の正確な情報を提供する役目があります。

 メディアには、信頼でき、科学的根拠に基づいた情報源から情報を得て、国民全体に提供する役目があります。

 もちろん、予防接種は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(というWHOの活動)の中核に位置づけられています。この活動には、すべての予防支援を届けられる地域を拡大させるための屈強な保健システムが必要とされます。

 「予防できる病気で死んでもいい子どもなんていません」「私たち全員が、すべての国のすべての子どもたちに十分な予防接種を受けさせる役目を果たす(責任を)もっています。」とShin博士は述べています。

出典

WHO. Media release, Media centre. 27 April 2017
Immunization can save a million and a half more lives in WHO's Western Pacific Region
http://www.wpro.who.int/mediacentre/releases/2017/20170424b/en/