2017年05月18日更新 エボラ出血熱の発生- コンゴ民主共和国(更新)

 2017年5月17日に、WHOアフリカ事務局より、エボラ出血熱に対する取り組みの状況が公表されました。

取り組みの状況

 保健省大臣とWHO代表団が、エボラ出血熱の発生源(Bas Uele州Likati)を初めて訪ずれました。

 2017年5月17日から18日まで、コンゴ民主共和国(DRC)保健省大臣Oly Ilunga Kalenga博士とWHO代表Allarangar Yokouidé博士が、Bas Uele(バ・ズエレ州)Likati保健行政地区Nambwa(感染の発生地)で報告されたエボラ出血熱の感染発生を評価するために、初めて(現地を)訪れます。ここは、DRC北部、首都キンシャサからは1400km以上離れたところに位置しています。

 WHOによる交渉によって、400,000米ドルの経費と90時間の確保により国連人道支援航空サービス(UNHAS)による飛行が手配できたことで、第1陣の保健関係者の公式訪問は、保健省担当部局、バ・ズエレ州政府、WHO代表団、並びに12人の専門家が同行するというかなりの人数となります。専門家には、WHO、UNICEF、国境なき医師団(MSF)からの、疫学者、物資輸送の専門家、現地通訳ガイド、心理学者、データの管理者などが含まれます。彼らは、エボラ出血熱を速やかに評価できる環境を設定するために、2017年5月12日に担当部局から公式に通知され、招集されました。

 現地Nambwa(感染の発生地)で迅速診断を行い易くするために、国立生体医学研究所(IRNB)からは2つの移動式検査施設が手配されるとともに、3つの地域(即ち、Buta、Likati、Nambwa)にそれぞれに拠点を置き、現地で(物資を)管理するために、WHOからの物資輸送の専門家7人が行くことになっています。

 WHOと支援団体は、感染対策の調整を図り、対策を促進するために構成された組織の体制で、強力に対策を進めています。エボラ治療センター(ETC)が、MSFによって48時間から72時間で開設され、患者の隔離、適切な治療が施され、致死的なエボラ・ウイルスの拡散リスクを限られたものにしていきます。

 「我々は、DRCで最近発生したエボラ出血熱の脅威に曝されているLikatiの住民に対し、情熱と団結を旗印に、初めての野外調査のこの訪問を位置づけています。我々は、既に中央部(カサイ州)が新たな人道危機に直面していることから、より大きな団結を示すことで、DRCが感染の発生を速やかに阻止できることを国際社会に強調します。」と、WHOのDRC代表Allarangar Yokouidé博士は述べました。

 この州の行政管轄区域にあるButaで、強靱な地域社会の動員体制を取るという見地から、政治と行政の担当部局、(現地で)活動する軍隊、地域住民、宗教指導者らを交えて、会議を開きます。その後、およそ数十人がUNHASのヘリコプターでLikatiに移動します。Likatiはこの州の中心都市からおよそ100kmに位置します。

 「この考え方は、発生の発生地域との交通手段を確保し、チーム、(さまざまな)機器、2つの移動式検査施設の物資の安全な輸送を促進し、さらに、担当部局が実際に現地で起きていることを確認する機会を与えるものです。」と、WHOの物資手配専門家Jean-Pierre Veyrenche氏は説明しました。差し迫る必要性に対応し、さまざまな運営上の支援組織の段階的な配備を確実に進めるために、WHOの財政支援とともに、翌週にも同じような飛行が行われる計画があることを、彼は(高らかに)述べました。

 5月15日月曜日に、保健省大臣は、支援組織の支援とともに、この感染の発生への国家対策計画を進め、800万米ドルを超える支出しました。これには、次のような、さまざまな分野での介入が網羅されています。(ⅰ)この感染の予防と制御のための委員会を通して行われる、多岐にわたる部門間の対応の調整、(ii)調査活動、積極的な患者の捜索と接触者の追跡の強化、(iii)医療施設および現地の地域社会における衛生環境および感染への安全対策の厳格な実施、(iv)患者および疑い患者の医療上の管理、(v)移動式検査施設の診断処理能力の強化、(vi)リスク情報の周知活動、地域社会の活動員、地域社会の関わりなど、重要となる支援の提供。

 2017年5月16日時点での最新の疫学的な発生状況は、疑い患者が合計21人となり、うち3例が死亡しました(死亡率は15%)。Nambwa保健行政区からは、最初に最大数の患者13人が報告されました。これらの患者13人のうち、死亡者が2人(16%)でした。40人を超える接触者に対し、Azande、Nambwa、Ngayi 、Munaの4つの保健行政地区で地域社会をつなぐ人たちの助けを借りて、病気が発症していないことの確認への追跡調査が行われています。

出典

AFRO/WHO. Press release, Media centre. 17 May 2017
DRC: Response to The Ebola Virus Disease Outbreak in Bas-Uele
http://www.afro.who.int/en/media-centre/pressreleases/item/9631-drc-response-to-the-ebola-virus-disease-outbreak-in-bas-uele.html