2017年08月24日更新 アメリカ大陸におけるジフテリアの流行

 2017年8月22日付で、汎米保健機構(PAHO)より、ジフテリアの流行への注意喚起が行われました。

アメリカ大陸におけるジフテリアの発生状況

概要
・2017年第1週から第32週までに、アメリカ大陸の3か国でジフテリアの疑い患者と確定患者が報告されました。内訳は、ブラジルで1人、ハイチで80人、ベネズエラで123人です。
・2016年に、アメリカ大陸では3か国で78人のジフテリア患者が確認されました。内訳は、ドミニカ共和国で2人、ハイチで56人、ベネズエラで20人でした。
・2015年に、アメリカ大陸では5か国で、49人のジフテリア患者が報告されました。内訳は、ブラジルで12人、カナダで3人、ドミニカ共和国で1人、グアテマラで1人、ハイチで32人でした。

ブラジル
 ブラジル・ロライマ州では、2017年第30週に、ベネズエラで感染した可能性のあるジフテリア患者が確認されました。この患者に関連する二次感染患者はいませんでした。

ハイチ
 ハイチでは、2017年第1週から第30週までに、合計72人のジフテリア感染の可能性の高い患者が報告されました。患者の大半(74%)は、年齢層が0歳から10歳までで、60%は女性です。 全患者のうち、死亡者3人(確認患者の致死率13.6%)を含む22人が検査で確認されました。ワクチンの接種状況は、確定患者の54.5%が接種不明、18.2%がワクチン接種済み、27.3%がワクチン未接種でした。確定診断された患者は、Artibonite(アルティボニット県)、Center(中央県)、Ouest(西県)、Sud Est(南東県)の4県で発生しました。

ベネズエラ
 ベネズエラでは、2016年第28週から2017年第24週までに、ジフテリア疑い患者が合計で447人(2016年に324人、2017年に123人)報告されました。そのうち、死亡者7人を含めて、患者51人が検査で確認されました。死亡者は、Anzoátegui(アンソアテギ州、2人)、Bolívar(ボリバル州、1人)、Monagas(モナガス州、3人)、Sucre(スクレ州、1人)で発生し、確定診断された累積患者の致死率は20%でした。患者は、アンソアテギ州(37人)、Apure(アプレ州、19人)、Barinas(バリナス州、2人)、ボリバル州(282人)、Carabobo(カラボボ州、1人)、Cojedes(コヘデス州、6人)、Distrito Capital(首都地区、9人)、Merida(メリダ州、3人)、Miranda(ミランダ州、29人)、モナガス州(26人)、Nueva Esparta(ヌエバ・エスパルタ州、1人)、Portuguesa(ポルトゥゲサ州、2人)、スクレ州(10人)、Trujillo(トルヒージョ州、3人)、Vargas(バルガス州、5人)、Yaracuy(ヤラクイ州、4人)、Zulia(ズリア州、8人)から報告されました。検査で確認された患者51人のうち、55%が女性、47%が年齢層5〜19歳でした。確定患者のワクチン接種状況については、78%は接種計画が完了されておらず、15%はワクチン未接種、7%は接種の状態が不明でした。

各加盟国へのガイドライン(指針)

 汎米保健機構/世界保健機関(PAHO / WHO)は、すべての加盟国に、すべての管轄地域でワクチン接種率が適切な水準に達するように戦略を用いて、確実に高いワクチン接種率が維持されるよう、引き続き取り組むことを要請しています。また、PAHO / WHOは、各加盟国が、接触者を含めて、速やかに治療を開始し、確実にジフテリアの抗毒素を提供できるように、疑い患者の早期発見に向けた調査活動を強化することを勧めています。

出典

PAHO. Epidemiological Update. 22 August 2017
Diphtheria in the Americas - Summary of the situation
http://www.paho.org/hq/index.php?option=com_docman&task=doc_view&Itemid=270&gid=41629&lang=en