2017年11月07日更新 デング熱の流行-ブルキナファソ

 2017年11月6日にWHOから公表された情報によりますと、ブルキナファソでデング熱が流行し、WHOが9月28日にデング熱の流行を公式に宣言しました。

記事の詳細

 ブルキナファソは、2017年第31週(8月6日迄の週)以降、デング熱の流行を体験しています。WHOは、2017年9月28日に、ブルキナファソでのデング熱の流行を公式に宣言しました。2016年の前回の(流行)発生時とことなり、さまざまなのデング熱の血清型が検出され、早くも、患者の数はこれまでの流行期を超えました。

 2017年10月27日までに、疑い患者、感染の可能性の高い患者、確定患者を含めて、全国で6,699人が報告されました。報告された全患者のうち、4,428人(66%)が迅速診断検査でデング熱に陽性の結果を得て、感染の可能性の高い患者とされました。このうち検体241本がウイルス性出血熱を調べるために、ブルキナファソのMuraz中央検査センターで検査され、141本が(デング熱に)陽性と確認されました。さらに、72検体で詳細検査が行われ、デング熱の血清型3種類が確認されました。確認されたのはデング熱2型(N=58)、3型(N=12)、4型(N=2)でした。現在、患者が13健康保健行政区のうちの12行政区から報告されています。このうち、64%は中央地域からの報告で、特にOuagadougou(首都ワガドゥグー)から報告されています。

公衆衛生上の取り組み

・国の流行対策委員会が、対策活動を主導するために立ち上げられました。
・疫学調査の活動を強化し、首都ワガドゥグーでは毎日の患者が、その他の地域では毎週の患者が届けられるように早期警告体制を敷きました。
・すべての病院(地域病院および地方病院)における重症患者への医療措置と治療が無料で提供されることとしました。5,000個の迅速診断検査器(RDT)が、中央保健施設に配布されました。
・国としてのデング熱の臨床管理アルゴリズムが作成され、配布されています。
・ラジオやテレビ番組を通じて、重要事項への意識喚起と予防対策(の情報)の提供と普及を行っています。
・Bobo-DioulassoのMurazセンターの出血熱研究施設には、検体が定期的に送付されています。
・蚊の幼虫および成虫を標的とする集約的な媒介昆虫の駆除を実施しています。
 ・首都ワガドゥグーの地域ボランティアによって、蚊の繁殖場所の除去が行われています。
 ・1,500個の長期持続性殺虫ネット(LLIN)が病院に配布されています。
 ・戸別レベルで、蚊の成虫を駆除するために継続的に(殺虫剤の)吹き付けを行って
  います。

WHOによるリスク・アセスメント 

 この流行(の状況)は、これまでデング熱の調査が限られていたブルキナファソで、これが改善されたことで生じています。第31週に感染の発生が確認されて以降、毎週の患者発生数は増えてきていますが、おそらくは過小評価されていたものと思われます。流行は、既に国内13保健行政区域のうちの12行政区に広がっていますが、多くの健康保健施設はデング熱の迅速診断検査(RDT)を利用できる環境にありません。
 ブルキナファソは、2016年にデング熱2型によるデング熱の発生を経験しました。現在の流行では、デング熱2型、3型、4型の3つの血清型が確認されました。周辺地域の民間診療施設や保健医療施設からの報告が少ないために、調査体制では捕捉できておらず、もっと深刻な患者の発生状況にある可能性があります。
 雨期の後でたくさんの蚊の繁殖地が存在しており、これは感染の発生地域に(多くの)蚊が生息し続けることに有利に働いています。特に、ブルキナファソの都市部周辺地区には、(デング熱の主要な媒介昆虫である)ネッタイシマカ(Aedes aegypti)の繁殖場所となるゴミ捨て場、積み上げられたタイヤ、使用後の容器などがあり、衛生環境が悪いという特徴があります。

WHOからのアドバイス

 WHOは、適切かつ速やかにデング熱患者を管理することを推奨しています。感染が発生したすべての保健行政区で調査活動の強化が必要となります。重要な公衆衛生上の伝達情報も提供されなければなりません。繁殖の可能な場所を除去し、媒介昆虫の生息密度を低下させ、個々人が曝されるリスクを最小限に抑えることが、集約的な媒介昆虫の管理(IVM)の活動で強化されなければなりません。これには、媒介昆虫の駆除への戦略(環境管理、化学的および生物学的な対策)や、個人および家屋で(蚊から)防御する戦略の両方が必要とされます。この戦略は、以下のサイトを参考にすることができます。
 ベクトル制御戦略

 WHOは、疫学的なデータがデング熱の脅威が大きいことを示している地理的な環境(国や地方)においてのみ、デング熱ワクチンCYD-TDVの導入が検討されるべきであることを各国に勧めています。推奨事項の全貌は、WHOのデング熱ワクチンに関するサイトで見ることができます。
 デング熱ワクチンに関するWHOの論文の位置づけ

 WHOは、現在入手できている情報に基づく限り、ブルキナファソおよび感染の発生している地区への旅行や貿易に、いかなる制限も行わないように進言しています。

出典

WHO. Disease outbreak news, Emergencies preparedness, response. 6 November 2017
Dengue fever - Burkina Faso
http://www.who.int/csr/don/6-november-2017-dengue-burkina-faso/en/