2018年01月16日更新 コレラの発生状況 - ザンビア

 アフリカにおける感染症の発生状況の週報[第2週(1月6日-12日)]が公表されました。昨年末に流行が宣言されたザンビアでのコレラの流行は、さらに拡大しているようです。

記事の詳細情報

 ザンビアにおけるコレラの流行は、勢いを増してきています。第1週(2018年1月7日まで)に、コレラ疑い患者が新たに613人報告されました。また、1月8日には、死亡者2人を含む107人の患者が、新たに報告されました。これまでに、7つのコレラ治療センターに、患者160人が入院し、治療を受けてきました。
 2018年1月8日までに、死亡者63人(致死率2.4%)を含めて、累積で2,672人の患者が届けられました。死亡者のうちの56%(35人)が、ひとつの社会地域の中で発生しています。報告された患者の96%(2,558人)および死亡者の92%(58人)と、ほとんどがLusaka(首都ルサカ)地区での発生です。患者の大半がルサカの4つの小地区に集中しています。4つの小地区とは、Chipata(患者1,075人)、Kanyama(同767人)、Matero(同366人)、Chawama(同252人)です。この流行は、首都ルサカ以外の23行政地区にも拡大しています。これらの地区では、新たに患者114人と死亡者5人が報告されました。このうち、Kitwe地区では、流行が始まって以降、初めて患者2人が報告されました。
 これまでに、糞便検体469本が採取され、140本でコレラ菌O1型に陽性の反応が出ました。流行の発生以降に、水源からの検体2,792本も採取されており、このうち1,062本(38%)がコレラ菌、大腸菌、糞便大腸菌群で汚染されていました。

公衆衛生上の取り組み

・感染の発生したすべての地区で、多岐にわたる部門で調整が行われた上で、公衆衛生上の対策が続けられています。
・WHOは、ザンビア保健当局と協力して、経口コレラ・ワクチン接種キャンペーンを実施し、2018年1月10日に接種を開始しました。Gavi(ワクチンと予防接種のための世界同盟)の基金から世界の備蓄庫より経口コレラ・ワクチン200万回分が調達されました。
・感染の発生した地域と影響していない地域の両方で、飲料水、下水道、衛生環境へのWASH(健康/水と衛生の環境を整備する)活動が続けられています。首都ルサカ市内のいくつもの場所で、軍隊の支援を得て、大規模な清掃作業が行われています。
・公共施設での検査が続けられています。これまでに、公共施設(市場、レストラン、バー、学校など)7,686か所で検査が行われました。このうち、衛生条件を満たしていない517施設が閉鎖されました。
・現在、Chawama (14か所)、Chiapata(7か所)、Kanyama(8か所)の合計29か所で給水車が稼動しています。必要量を満たすには、さらに3か所が必要です。
・Chipata、Kanyama、Matero、Chawama、Chilenje、Chelston、およびKalingalingaの小地区には、コレラ治療センターで患者管理を支援するために、追加スタッフが感染の発生していない地区から動員されました。これまでに、患者2,391人が完全に回復し、退院しました。
・調査活動、接触者の追跡、医療保健・教育、塩素(消毒剤)の配布、環境調査活動などが精力的に続けられています。

発生状況への認識

 ザンビアでのコレラの発生状況は、この4週間で患者数がほぼ7倍に増えました。今後も(4月までは続く)雨期が、安全性を欠いた水や不十分な衛生基盤と相まって、流行を激化させる可能性があります。最近Kitwe市でコレラ患者が発生したことは、地域面積と人口規模がザンビアで2番目に大きい都市であることから、懸念されています。感染の流行が発生したために、政府は集団感染が発生しやすい地域での公的な集会を制限するために、法的拘束力のある通知を発行しました。これらの制限措置で、衛生環境の不十分とみられる多数の市場やその他の小売りが閉鎖に追い込まれ、社会的にマイナスの影響を及ぼすだけでなく、この国の経済にも影響をもたらす可能性があります。

出典

AFRO/WHO. Outbreaks and emergencies updates, Programmes. 6 - 12 January 2018
Weekly bulletins on outbreaks and Emergencies Bulletin, P. 4. Week 2: 6 - 12 January 2018
https://extranet.who.int/iris/bitstream/10665/259850/1/OEW02-0612012018.pdf