2018年02月06日更新 狂犬病・予防接種のための新しい推奨事項-WHO

 WHOは、狂犬病・予防接種のための新しい推奨事項がまとめられたことを発表しました。その完全版は、2018年4月のThe Weekly Epidemiological Record(週刊疫学記録2018年4月版)で公開されます。

 WHOからの狂犬病・予防接種に対する新しい推奨事項は、狂犬病の曝露前予防(PrEP)および曝露後予防(PEP)に関するWHOの見解(2010年)に置き替わるものです。更新されるこれらの推奨事項は、安全性と臨床効​​果を確保しながら、新たな科学的根拠に基づき、費用、投与量、時間を節約することの公衆衛生上の必要性が示されています。また、狂犬病・免疫グロブリン(RIG)の慎重な使用に関する新しいガイダンスが示されています。

 これらのセクションでは、2017年10月の会議で、予防接種に関する専門家戦略諮問グループ(SAGE)の承認を得て、更新されるWHOが示す位置づけの主要点がまとめられています。狂犬病ワクチンおよび免疫グロブリンに関するWHO完全版は、2018年4月のThe Weekly Epidemiological Record(週刊疫学記録2018年4月版)で公開されます。

 狂犬病の予防には、大きく2つの戦略があります。(i)人へのウイルス感染を阻止するために行うイヌへのワクチン接種、(ii)曝露前または曝露後の一連のワクチン投与における人へのワクチン接種。細胞培養を不活性して作製された狂犬病ワクチンは、現在、極めて忍容性に優れ、禁忌がありません。

曝露後予防接種(PEP

 WHOカテゴリーⅡまたはⅢに該当する咬傷を有する人は、緊急処置として遅らせることなく曝露後予防接種を受けるべきです。

 WHOによる狂犬病との接触状況のカテゴリーは、次のようになっています。
カテゴリーⅠ:動物に触れたり、餌を与えたり、無傷の皮膚を舐める
カテゴリーⅡ:肌を軽くかじられた、出血のない引っかき傷や擦り傷ができた
カテゴリーⅢ:1回また複数回の皮膚を貫く咬傷・擦過傷ができた、傷のある皮膚を舐められた、舐められて粘膜が唾液に汚染された、コウモリとの接触

 曝露後予防接種は、次のようなステップで構成されています。
1.すべての咬傷・引っ掻き傷は、(ウイルスとの)接触機会後できるだけ早く処置になければなりません。石鹸または洗剤および多量の水を用いて約15分間、創傷を徹底的に洗浄し、水で流すことが必要です。処置が可能であれば、ヨウ素含有薬剤や同等の殺ウイルス性の局所製剤を創傷口に塗布すべきです。
2.重度となるカテゴリーⅢでの(ウイルスとの)接触機会の場合、狂犬病・免疫グロブリン(RIG)を投与する必要があります。縫合が必要な創傷には、RIGが創傷口まで浸透した後に、ゆるやかに縫合することが必要です。
3.一連の狂犬病ワクチンの接種は、(ウイルスとの)接触機会に会ったら、直ちに行われなければなりません。

 2018年4月に公開される完全版にご注目ください。

出典

WHO. Neglected tropical diseases 15 January 2018
WHO announces new rabies recommendations
http://www.who.int/neglected_diseases/news/Rabies_WHO_has_published_new_recommendations_for_immunization/en/