感染症についての情報

ポリオ(急性灰白髄炎) Poliomyelitis

ポリオはポリオウイルスによって、急性の麻痺が起こる病気です。
ポリオが流行しているアフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンのほか、ポリオが発生している国に渡航する人は追加の予防接種を検討してください。WHOでは、患者が発生している国に渡航する場合には、以前にポリオの予防接種を受けていても、渡航前に追加の接種をすすめています。
特に1975年(昭和50年)から1977年(昭和52年)生まれの人は、ポリオに対する免疫が低いことがわかっていますので、海外に渡航する場合は、渡航先が流行国でなくても、渡航前の追加接種を検討してください。

感染経路(うつり方)

ポリオは、ポリオウイルスが人の口の中に入って、腸の中で増えることで感染します。増えたポリオウイルスは、再び便の中に排泄され、この便を介してさらに他の人に感染します。成人が感染することもありますが、乳幼児がかかることが多い病気です。

症状

感染しても90%から95%の人は症状が現れずに、知らない間に免疫ができます。しかし、感染してから3日から35日後に、発熱、頭痛、のどの痛み、吐き気、嘔吐などのかぜに似た症状が現れることがあります。さらに、腸管に入ったウイルスが脊髄の一部に入り込み、主に手や足に弛緩性麻痺(だらんとした麻痺)が現れ、その麻痺が一生残ってしまうことや、呼吸困難で死亡することもあります。

治療

麻痺の進行を止めるための治療や、麻痺を回復させるための治療が試みられてきましたが、現在、残念ながら特効薬などの確実な治療法はありません。麻痺に対しては、残された機能を最大限に活用するためのリハビリテーションが行われます。

予防

予防接種

日本の定期の予防接種では、平成24年8月までは経口生ワクチンが使用されていましたが、平成24年9月以降は注射の不活化ポリオワクチンが使用されています。
ポリオが発生している国に渡航する人は、追加の予防接種を検討してください。

手を洗いましょう

流行している国では、食事の前に手洗いを十分に行い、口からの感染を予防しましょう。

危険のある地域

ポリオの流行が続いている国(流行国)は、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンの3か国ですが、その周辺の国でも、海外からの輸入患者の発生が報告 されています。2012年は、流行国のほか、チャドで患者が発生しています。2013年は、流行国の他ソマリアでの多数の患者が報告されました。2014年になり、感染の拡大が続き、5月5日WHOは現在のポリオの発生状況は国際的な公衆衛生上の脅威のとなる事象(PHEIC)の一つであると宣言しました。現在、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタン、赤道ギニア、エチオピア、イラク、イスラエル、ソマリア、カメルーン、シリアの10か国からポリオの発生が報告されています。

WHOがポリオの予防接種(渡航者への追加接種を含む)をすすめているポリオ流行国

(2015年4月29日現在)

疾患分布

出典:2015 WHO International travel and health. Polio-infected countries for which WHO recommends polio immunization of persons traveling to or from the country, as of 29 April 2015.(リンク

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