コクシジオイデス症(Coccidioidomycosis)

コクシジオイデス症(Coccidioidomycosis)とは

コクシジオイデス症は、カビの一種が体に生えることによってうつる病気です。人から人へうつることはありません。

どうやってうつる

コクシジオイデス種のカビが含まれたほこりが巻き上げられ、それを肺に吸い込むことによってうつります。激しく土埃が舞い上がる環境でうつりやすく、たとえば農業、採掘、荒れ地でのモータースポーツ、土木建設、地震や暴風などです。

症状

7~21日間の症状のない期間のあと、発熱、頭痛、発疹、筋肉痛、体重減少、倦怠感や乾いた咳など様々な症状がおこります。重症の肺炎を起こしたり、脳の障害を起こしたりする可能性もある反面、全く症状を現さない人も多いです。免疫に障害のある人は、重症化しやすいので注意が必要です。

治療

自然になおる場合もかなりありますが、重症化する可能性がある場合には、抗真菌剤(カビを殺す薬)の投与が行われます。

予防

予防のために入手できるワクチンや抗真菌抗菌剤はありません。流行地で土ほこりにさらされる活動をする場合には、顔にフィットした防塵マスク(0.4μm以上の粒子を通さないもの)を着用してください。土を一旦濡らすこともよいと言われています。免疫の力に問題のある人は、土ほこりの生じるところに近づかないようにしましょう。

危険のある地域

アメリカの一部(乾燥地帯)で多く見られます。中南米の一部で発生がみられます。

さらに詳しい情報

▶アメリカ疾病管理予防センター(CDC):Yellow Book コクシジオイデス症(英文)