2012年10月10日更新 ポルトガル(マデイラ島)でデング熱が発生しています

 デング熱は、発熱、頭痛、眼の奥の痛み、関節痛、筋肉痛、発疹、吐き気、嘔吐、出血症状などがみられる、蚊によってうつる感染症で、熱帯・亜熱帯地方にみられます。通常は軽症で経過しますが、中には出血しやすくなる傾向がみられたり、血圧が下がる場合があったりし、この場合放置すると死亡する例もあります。

 2012年10月9日付の欧州疾病予防管理センター(ECDC)の情報によりますと、ポルトガル公衆衛生当局は10月3日、ポルトガルのマデイラ自治地域の住民でデング熱の患者2人を報告しました。2人とも最近の海外への渡航歴はありませんでした。2人は地域内感染と考えられていますが、この可能性を確定するために疫学調査が続けられています。地元当局は追加の患者について調べており、メディア情報では更なる患者が報告されています。

 マデイラ自治地域の保健サービスは、疫学調査、検査室診断、保健医療サービスへの対応、個人の防蚊対策に関する普及啓発を含めた対策を強化しています。

 ECDCはポルトガル公衆衛生当局とともに、迅速リスクアセスメントの作成を準備しています。

 マデイラ島で初めてデング熱の地域内感染が発生したことにより、ヨーロッパにおいて地域内感染が報告されている地理的領域に新たに追加されました。

 2010年のフランスとクロアチアで患者が確認されて以降、他のヨーロッパで地域内感染の確認された地域はありません。

 現地へ滞在中は、蚊に刺されないように、以下の点に注意してください。

蚊に刺されないための対策

  • 可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
  • 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
  • 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
  • 子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。 

心配な場合には早めの受診を  

 海外で熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

 また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご連絡ください。

 医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

ECDC Epidemiological update: Dengue in Madeira, October 2012
http://www.ecdc.europa.eu/en/press/news/Lists/News/ECDC_DispForm.aspx?List=32e43ee8%2De230%2D4424%2Da783%2D85742124029a&ID=747&RootFolder=%2Fen%2Fpress%2Fnews%2FLists%2FNews