2013年11月25日更新 ギリシャでマラリアの患者が発生しました

 マラリアは蚊に刺されることによって感染する病期で、感染してから6日以上の潜伏期間(症状のない期間)の後、発熱、寒気、筋肉痛、倦怠感(だるさ)などの症状が現れます。初期に治療を開始することが重要で、特に熱帯熱マラリアは、24時間以内に治療しなければ重症化し、死亡することもあります。

 11月22日付けで公表された欧州疾病対策センター(ECDC)の情報によりますと、ギリシャの疾病対策センター(KEELPNO)は11月16日、ギリシャ国内で三日熱マラリアに感染した患者が3人発生したと報告しました。患者のうち2人はエヴロス(Evros)県のアレクサンドロポリス(Alexandroupolis)で報告され、1人はカルディツァ(Karditsa)県のソファデス(Sofades)で報告されました。患者は第39週(9月23日から29日)、第43週(10月21日から27日)、第44週(10月28日から11月3日)に発症しました。

 また、ギリシャでは、今年、17人の輸入例が報告されています。このうち10人はマラリアの常在国の移民であり、7人はギリシャ人の渡航者でした。輸入例のうち8人は三日熱マラリアで、9人は熱帯熱マラリアでした。

 ギリシャでは2009年以降、マラリアの国内感染例が報告されています。特に、ラコニア(Lakonia)県のエウロータス(Evrotas)は農業が盛んな地域であり、マラリアの伝播に適した環境として知られています。ギリシャ国内でマラリアが伝播する季節は終息に向かっていますが、ギリシャに渡航される方は、今後の流行情報に注意するとともに、以下のような対策をとることをお勧めします。

蚊に刺されないための対策

●可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。殺虫剤をしみこませた蚊帳や蚊取り線香も有効です。

●長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。

●流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。

●子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を 

●海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

●また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。

●医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

 ● FORTH 感染症情報 :マラリア

出典

ヨーロッパ疾病対策センター(ECDC)
Communicable disease threats report, 17-23 November 2013, week 47
http://www.ecdc.europa.eu/en/publications/Publications/Communicable-disease
-threats-report-23-nov-2013.pdf