2014年09月18日更新 エボラ対応に関するロードマップ (更新2)

  9月16日付けの世界保健機関(WHO)の情報によりますと、西アフリカにおけるエボラウイルス病の発生状況は以下のとおりです。

  ロードマップの体系に沿って、国別の報告は2つのカテゴリーに分類されます。2つのカテゴリーとは、広範囲に及ぶ深刻な伝播が生じている国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)と、初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国(ナイジェリア、セネガル)1です。

  事務総長が2014年の西アフリカのエボラ流行に関して国際保健規則(2005)(IHR2005))に基づき招集する2回目の緊急委員会が、今週eメールでの議論により開催される予定です。国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態として今回の流行状態を概観し、流行を封じ込め、国際的に広がることを減らすため現在臨時に行われている方策の影響を評価する予定です。

1.広範囲に及ぶ深刻な伝播が生じている国
 エボラウイルス病の現在の流行で、4963例の症例(可能性の高い症例、確定症例、疑い症例を含む、 分類基準については添付1を参照)と2453例の死亡例が、2014年9月13日時点でギニア、シエラレオネの保健省により、9月9日時点でリベリアの保健省により、報告されています。

表1. ギニア、リベリア、シエラレオネにおけるエボラウイルス病の可能性の高い症例、確定症例、疑い症例140916_table1.jpg ギニア・シエラレオネに関するデータは、2014年9月13日までに報告された症例に基づいています。リベリアに関するデータは、2014年9月9日までに報告された症例に基づいています。報告されたデータは保健省によって報告された公式情報に基づいています。数値については、現在行われている再分類や後向き調査、検査結果が利用できるかどうかにより変更が加えられることがあります。

脚注)1 西アフリカでのエボラ流行に関連がなく、別個に生じたエボラウイルス病がコンゴ民主共和国で起きています。詳細情報を疾患流行ニュース(Disease Outbreak News)で参照することができます(リンク)。

 エボラの流行で疫学データを解釈するときに考えなければならないいくつかのポイントがあります。今回の流行でエボラウイルスによる多くの死は、この病気により死亡したと確定された人ではなく、疑われる人でおこっています。エボラの症例は、検査室の検体検査で陽性となったときのみ、確定症例となります。もし死体からとられた検体がエボラに陰性であれば、この人はエボラによる死亡ともはやカウントされず、統計はそれにともなって訂正されます。しかしながら、検査室での業務や治療センターはいくつかの国々で現在稼働能力を超えてしまっており、可能性の高い症例と疑い症例の数に確定症例を合わせた数が、実際の症例数を反映しているだろうと考えられます。違った情報源による症例数の違いをなくすように作業が進められていますが、これは症例数や死亡者数の変更を将来もたらすでしょう。

図1. 深刻な伝播がおこっている国々での症例の分布140916_fig1.jpg

 ギニア・シエラレオネに関するデータは、2014年9月13日までに報告された症例に基づいています。リベリアに関するデータは、2014年9月9日までに報告された症例に基づいています。報告されたデータは保健省によって報告された公式情報に基づいています。この地図に示された境界線や名前、使用された記号については、いかなる意味においてもWHOの見解を示すものではありません。これはすべての国、領域、都市、地域の法的立場、またそれぞれの当局の法的立場を考慮してのことです。地図上の点線や破線は、現在完全な合意が得られていない可能性がある部分のおよその境界を示しています。

 図1の地図は、広範囲に及ぶ深刻な伝播が生じている国での症例の分布を示しています。それぞれの地域の累計の症例数は灰色の丸で示され、この21日間に生じた症例数は赤色の丸で示されています。赤い丸は、全症例の大部分が、ギニア、シエラレオネでは9月13日までの21日間に、リベリアでは9月9日までの21日間に生じていることを示しています。ギニアでは1確定症例と1疑い症例がDalaba地方で初めて報告されました。

2. 初期の症例が生じた国、あるいは局所的な伝播が生じている国
 ナイジェリアとセネガルの2か国では、広範囲に及ぶ深刻な伝播が生じている国からの輸入症例があります。ナイジェリアでは21症例と8例の死亡例があります。セネガルでは1症例がありますが、死亡例やさらなるエボラの疑い症例はありません。(表2)

 接触者追跡調査および経過観察が両国で行われています。ナイジェリアでは470人の接触者の21日の追跡が終わりました。ナイジェリアでは現在まだモニターされている402人のうち、373人(93%)が9月13日時点で観察されています。セネガルではサーベイランス下にある74人の接触者のうち、73人が9月13日時点で観察されています。

表2. ナイジェリア、セネガルにおける2014年9月13日までのエボラウイルス病の可能性の高い症例、確定症例、疑い症例140916_table2.jpg

 報告されたデータは保健省によって報告された公式情報に基づいています。数値については、現在行われている再分類や後向き調査、検査結果が利用できるかどうかにより変更が加えられることがあります。

添付1.
エボラ症例の分類に使われる基準
エボラ症例は疑い症例、可能性の高い症例、確定症例にどの基準に合致するかで分類される。140916_WHO_ebola_roadmap_criteria.jpg

出典

WHO, Situation reports: Ebola response roadmap,
Situation report-16 September 2014
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/133546/1/roadmapupdate16sept14_eng.pdf?ua=1