2014年09月16日更新 コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています (更新1)

2014年9月10日付けで世界保健機関(WHO)から公表された情報によりますと、コンゴ民主共和国でエボラウイルス病が発生しています。詳細は以下のとおりです。

●流行状況
2014年9月2日から9月9日の間に、コンゴ民主共和国で31例以上のエボラウイルス病の患者が報告されました。累積数は62例(確定症例14例、可能性の高い症例26例、疑い症例22例)と増加しています。総数で35例の死亡例(確定症例9例、可能性の高い症例26例)が報告されています。疑い症例からの死亡者は報告されていません。9人の医療従事者がエボラウイルス病と診断され、そのうち7人が死亡しています。全ての症例はJeera郡に局在しています。影響を受けた村は、Watsi Kengo,Lokolia,Boende,Boende Mukeです。現在、9症例が入院中です(4症例Lokoklia,2症例Watsi Kengo,2症例Boende,1症例Boende Moke)。386人の接触者がリスト化され、239人が経過観察されています。全症例と接触者は、2014年8月26日にWHOに報告された、発端となる最初の症例と関連しています。

●対応活動
コンゴ民主共和国保健省と南アフリカ開発共同体とのエボラウイルス病伝播の管理と予防についての地域会議で、次の対策が推奨されました。エボラウイルス病の予防のための介入方法の標準化と国際交通を妨害することなく衛生上の境界管理を強化すること。

政府の指導の下で、国際共同体は強力な兵站支援を行い、専門家、設備、食糧、輸送手段を現場へ送っています。

国内や国際的専門家チームが展開され、地域の対応チームと共に働いています。患者はWatsi Kengo,Lokolia,Boende,Boende Mukeの臨時隔離施設で治療を受けています。国立生物医学研究所(INRB)からの移動式実験室がLokoliaに設置され、現在稼働しています。アメリカCDCから2人の実験疫学者がコンゴ民主共和国に到着し、INRB現地チームを支援しています。

接触者追跡活動が、医学疫学者と地域活動者の指導による専任チームによって実施されています。必要に応じて、心理学者が共同体を訪問し対話を行っています。共同体の指導者達を動かす継続的な感化活動が遂行されています。

疾患流行ニュース(DON)で報告されたデータは、保健省によって報告された公式情報に基づきます。これらの数字は、進行中の再分類、後向き調査、検査結果の利用によって変更されることがあります。

WHOは、個人がエボラウイルス病に感染したことが確定されたか、感染の疑いがあるか、エボラウイルス病患者と接触した所を除いて、あらゆる旅行や貿易の制限を推奨しません(接触者には、適切に保護された医療従事者や研究所スタッフは含まれません)。

出典

WHO Global Alert and Response
Ebola virus disease- Democratic Republic of Congo, 10September2014
http://www.who.int/csr/don/2014_09_10_ebola/en/