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2014年10月24日更新 西アフリカにおける2014エボラ発生に関する国際保健規則緊急委員会 第3回会合でのWHO声明

 世界保健機関(WHO)は、2014年10月23日にエボラウイルス病に関する声明を発表しました。内容は以下のとおりです。

 西アフリカにおける2014年エボラウイルス病の発生に関して、国際保健規則に則り局長が招集する緊急委員会第3回会合が10月22日に開催されました。

 この会議は、ギニア、リベリア、シエラレオネにおける症例数の増加と、スペインやアメリカ合衆国で新たに限定的に伝染が波及した事例に関して、8月8日に発行され9月22日に延長された臨時の勧告が期間満了となる3か月を前にして、召集されました。

現状の評価
 現在の状況について検討されました。2014年10月22日の時点で、総症例数は9,936例、死亡者数は4,877例となっています。ギニア、リベリア、シエラレオネでは指数関数的に増加が続いており、これらの国々の状況は大きな懸念を残したままです。リーダーシップ、地域社会の関与、より多くの協力者の参加、時間に厳しく人員を配置すること、説明責任、これらに対する重要性が、流行を制御する上で重要な教訓としてあげられました。WHO、国連職員、国際的な共同組織はこれら3か国への支援を拡大しています。

 ナイジェリアとセネガルでの流行はそれぞれ10月20日と17日に終息が宣言されました。委員会はこの達成を歓迎し、成果に対して関係する人々を賞賛しました。

 症例は最近スペインとアメリカ合衆国で発生しました。これらの症例の発端は西アフリカにありました。

国際保健規則(IHR)締結国による更新
 ギニア、リベリア、シエラレオネ、スペイン、アメリカ合衆国: 関係するIHR締結国は、概要を要約した後に、緊急委員会の臨時勧告の実施に向けた進捗状況を含むエボラの現状に対する評価と更新情報を提供しました。

 国際的な緊急事態宣言(PHEIC)の状態が続いていることで委員会の見解が全会一致しました。

 締約国の報告とそれに続く委員会での議論を踏まえて、いくつかのポイントや課題が、感染が流行している国とその他の国に対して記されました。感染が蔓延している3つの流行国におけるエボラの流行を(今後も)止め続けていかなければならないことが強調されました。この活動が国際的な流行の広がりを防ぐために最も重要なステップです。医療従事者の健康への適切な管理遂行と支援を含む健康維持への具体的な注意の必要性も述べられています。今回の流行地域で支援する健康管理スタッフを勇気づけることにもなります

 委員会は8月8日に発行された勧告と9月22日に出された声明について検討し、国際保健規則(2005)に則ってエボラの流行に対処する中での考え方に対して、局長に追加の推奨事項を提出しました。以前に出されたすべての臨時勧告は引き続き有効です。

 流行が発生している3か国以外の場所でいくつかの症例が発生したけれども、推奨された対策は、さらなる国際的な感染の広がりを抑制することに役立っていたと考えられています。追加の推奨事項は以下のとおりです。

深刻なエボラの流行が生じている国への勧告
 ギニア、リベリア及びシエラレオネの出国スクリーニングは、国外に出るエボラ症例を減らすことにおいて重要です。各国は、国際空港、港湾、および主要な陸の交通路での全員を対象に、潜在的なエボラ感染と矛盾しない原因不明の発熱性疾患に対する質の高い出国スクリーニングの維持と強化を行う必要があります。出国スクリーニングは、発熱が検出された場合に対して、最低限、質問紙、体温測定及びエボラウイルス病に感染するようなリスクの評価で(対応を)構成する必要があります。国は、それらの出国スクリーニングの過程からデータを収集し、それらの結果を監視し、定期的かつ迅速な方法でこれらをWHOと共有して情報を収集する必要があります。このことは国民への信頼を高め、他の国へも重要な情報を提供することになります。

 WHOと協力者は、さらに出国スクリーニングを強化するために、継続して各国に必要とされる追加支援を提供する必要があります。

全ての国に対する奨励
 委員会は、海外渡航や国際貿易においていかなる禁止措置もとってはならないという勧告を改めて表明しました。

 一般的な渡航禁止は経済の困難を引き起こす可能性があります。その結果、感染が流行している国から来る不法入国者を増加させ、エボラが国際的に広がる危険性を高める懸念があります。委員会は、流行国の孤立や経済困難を回避するために、流行地域から来る、そして、向かう、貨物や商品の取り扱いを含め、空路および海路交通の動きを正常に保つことが重要性であることを強調しました。船員や乗客に対して上陸が必要となるいかなる医療処置も利用可能ではあるべきです。

 エボラウイルス病患者および接触者の旅行に関する前回の勧告は引き続き実施される必要があります。

 最近、たくさんの国が入国スクリーニング対策を導入しています。WHOはこれらの国々での経験や教訓を共有するために、このような対策を実施している国を奨励しています。ただし、入国スクリーニングが出国スクリーニングに追加されることは、流行の拡大には限られた効果しかもたない可能性があり、その利益と不利益とを慎重に検討しなければなりません。

 もし入国スクリーニングが実施されるならば、その国は以下の注意点を検討する必要があります。入国スクリーニングは個々人が敏感に反応する機会を提供します。しかし。スクリーニングを対象としている場合でも、その財源の要求は重要となる可能性があります。管理システムは国際保健規則(IHR)の要件に準拠した旅行者の世話、疑い患者の対応ができる場所である必要があります。

 エボラが流行していない多くの国では、国際会議や大集会を取り消すことを決めたか、検討しています。委員会はこのようなキャンセルを勧めてはいませんが、これらが状況に応じて判断されなければならない複雑な決定であることは認識しています。委員会は、これらの決定を下すために、リスク・ベース・アプローチを使用することを各国に奨励しています。WHOは、国際会議や大集会を主催している国への助言を実施してきており、今後もこの問題に関する指導および支援を提供しつづけていきます。委員会は、国際的なイベントと大集会への参加を希望するエボラ流行国からの競争企業や代表団の参加を一律に禁止すべきではなく、参加の決定は主催国による状況判断で行われなければならない、ということに同意してきました。旅行に関連する臨時勧告は適応されるべきものです。追加の健康監視は要求される可能性があります。

 すべての国は、エボラに関連して恥辱、謂われのない恐怖、不適切な措置や対応を(未然に)防ぐために、教育と意思疎通の努力を強化すべきです。このような努力は、診断とケアのための自己申告と早期の報告を奨励するものになります。

 委員会は、勧告の効果的な実施とこれらの勧告のモニタリングに向けたWHOと他の国内および国際的な協力者による継続的な支援の重要性を強調しました。

 このアドバイスや委員会によって検討された情報に基づいて、局長は、委員会の評価を受理し、ギニア、リベリアおよびシエラレオネにおける2014年エボラ流行は国際的な緊急事態が続いていることを宣言しました。局長は、委員会のアドバイスを承認し、IHR(2005)の下で、緊急勧告としてそれらを発行しました。局長は、そのアドバイスを委員会の構成メンバーや助言者に感謝し、状況は3ヶ月かそれよりも早く発生状況が再評価される必要性があると要請しました。

出典

WHO Statement
Statement on the 3rd meeting of the IHR Emergency Committee regarding the 2014 Ebola outbreak in West Africa, 23 October 2014
http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2014/ebola-3rd-ihr-meeting/en/

参考

西アフリカにおける2014エボラ発生に関する国際保健規則緊急委員会会合についてのWHO声明(概要)
http://www.forth.go.jp/topics/2014/08082224.html

エボラウイルス疾患(EVD)の未承認治療に関する倫理的考慮についてWHOが声明を出しました
http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2014/08131152.html