2015年04月07日更新 アメリカ大陸でのコレラの流行状況 (更新1)

 コレラは、コレラ菌によって、下痢や嘔吐が生じる病気です。症状が軽いこともありますが、重い下痢が起こることもあり、大量の水分が失われ、脱水から死亡することがあります。

 2015年4月3日付で汎米保健機関(PAHO)よりアメリカ大陸でのコレラに関する情報が発表されました。

アメリカ大陸でのコレラ発生状況
 2015年1月に、キューバでの最新コレラ患者がカナダの国際保健規約(IHR)担当者から報告されました。この患者にはキューバへの渡航歴がありました。

 ドミニカ共和国では、2014年に死亡者10人を含む597人のコレラ疑似患者が登録されていました。この数値は、2013年と比べて、患者数で70%、死亡者数で76%の減少となっています。

 2015年の疫学第1週から第10週までに、死亡者9人を含む185人のコレラ疑似患者が登録されました。これは、2014年の同じ時期に記録された患者の2倍以上の増加となっています。ドミニカ共和国におけるこの発生状況は、同じ時期にハイチで発生したコレラの大流行と連動しています。

 ドミニカ共和国では、2010年11月の流行の始まりから2015年第10週までに、32,257人のコレラ疑似患者と487人の死亡者が報告されています。

 ハイチでは、コレラ流行の始まり(2010年10月)から2015年3月21日までに、コレラの患者が合計734,983人に達しており、そのうち419,087人(累積の入院率57%)が入院し、8,761人が死亡しました。累積の患者死亡率は1.2%となっています。

 2015年の疫学第1週から第11週までに、10,328人のコレラ患者が発生し、入院率79%にあたる8,124人が入院、106人が死亡しました。2015年に報告された患者数と死亡者数は、2014年の同じ時期と比べて多くなっています。2015年の1月に報告された患者数は2012年に報告された患者数とほぼ同じでした。加えて、当時は、国内10地域のうち8地域の公衆衛生局から流行警報が発せられ、各地でコレラ菌O1型が深刻かつ広範囲に流行していました。現在、ハイチにおけるコレラの感染伝播は地域的な流行のパターンを示しています。

 メキシコでは、2014年に2つの州から14人のコレラ患者の報告がありました。Hidalgo(イダルゴ)州で13人とQuerétaro(ケレタロ)州で1人です。2015年の始めからは、新たな患者の報告はありません。

 これらの流行地へ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策を行ってください。

飲料水や歯みがき、うがいの水にはミネラルウォーターを使うか、十分に沸騰させた水を使うこと。氷は生水から作られている可能性があるので食べないこと。
食事は加熱されたものを、冷めないうちに食べること。
食事の前、トイレの後には石けんと水で十分に手洗いすること。
下痢になった場合、以下の作り方で作った水を十分にとり、できるだけ早く医療機関で診療を受けること。Cholera_ver2_03.jpg

感染症情報 : 食べ物・水にご注意を! コレラ

出典

PAHO Epidemiological Update. Cholera. 3 April 2015
http://www.paho.org/hq/index.php?option=com_docman&task=doc_view&gid=29716+&Itemid=999999&lang=en