2015年09月28日更新 デング熱の流行状況について (更新9)

 世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から2015年9月22日付けで公表されたデング熱の流行状況の報告です。

東アジア、東アジア周辺および南半球地域の流行状況

 註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため解釈を加えることはできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

中国
 2015年7月31日現在、中国で報告されたデング熱患者数は438人でした。8月1日から31日までに患者153人が報告されました。8月の患者数は増加しています。しかし、2014年および2013年の同時期よりは少なくなっています。

マレーシア
 2015年9月12日現在、マレーシアでのデング熱患者数は死亡者234人を含む85,488人でした。これは、2014年の同時期(n=70,337)と比較して21.5%上回っています。2015年9月6日から12日までの1週間には、2,604人のデング熱患者が報告されました。これは前週(n=2,230)と比べて17%多くなっています。毎週の患者数は8週連続して減ってきています。デング熱1型が2015年8月の主な亜型です。

フィリピン
 2015年1月1日から8月22日までに、フィリピンでは死亡者193人を含む65,421人のデング熱患者が報告されました。これは2014年の同時期(n=59,389)と比較して10.2%多くなっています。8月16日から22日まで(第33週)に、デング熱疑似症患者408人が報告されました。前週(n=2,047)よりも80%以上少なくなりました。2015年は、全ての患者でデング熱4型が検出されています。(註:患者数は最終決定数ではありません。遅れて提出された報告により変わることがあります。)

シンガポール
 2015年9月19日現在、シンガポールで報告されたデング熱患者は7,136人でした。2015年9月13日から19日までに、前週よりも85人多い303人の患者が報告されました。これは、今年になって最も多い週別患者数です。

カンボジア
 2015年8月3日現在、カンボジアでは死亡者16人を含む5,274人のデング熱患者が報告されています。患者数は着実に増えてきています。しかし、患者の合計数は2011年と2013年の季節変動パターンに沿っています。

ラオス
 2015年9月11日現在、ラオスで報告されたデング熱患者数は1,183人でした。死亡者は報告されていません。2015年9月5日から11日までの1週間にはデング熱患者57人が報告されました。これは、前週と同程度です。2015年8月11日週末において国の警戒レベルには至っていません。

ベトナム
 2015年9月13日現在、ベトナムでは死亡者23人を含む36,097人のデング熱患者が報告されています。2014年の同時期と比べて、報告された患者数は85.1%多く、死亡者も4人多くなっています。2010年から2014年までの同じ時期に報告された患者数(平均)と比べると、患者数は20.5%少なく、死亡者は44.8%少なくなっています。
 2015年9月13日の週末(n=2,532)には、デング熱患者が63省のうち42省から報告され、前週(n=2,243)と比べて12.9%増加しました。

オーストラリア
 2015年8月31日現在、オーストラリアでは1,305人の検査でのデング熱確定患者が報告されています。前年の同時期(n=1,397)と比べて、患者数は前年と同様で、季節変動パターンに沿っています。

フランス領ポリネシア
 2015年9月13日の週には、26人のデング熱確定患者が報告されました。2015年9月1日以降、1人が入院しました。

サモア
 8月7日現在、2015年に630人のデング様疾患(DLI)患者が報告されています。毎週の患者数は2015年8月以降、3週続けて減ってきています。

アメリカ領サモア
 デング熱3型によるデング熱の集団発生が続いています。2015年5月以降9月13日現在、疑い患者は422人となり、9月13日の週には新たに患者11人が報告されました。

蚊に刺されないための対策

・可能な限り、しっかりと網戸が取り付けられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
・長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
・ 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
・子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

・海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。
・また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。
・医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

FORTH感染症情報:デング熱

出典

WHO/WPRO. Update on the dengue situation in the Western Pacific Region.
Dengue Situation Update Number 474. 22 September 2015.
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20150922.pdf?ua=1