2015年12月21日更新 デング熱の流行状況について (更新12)

 世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から2015年12月15日付けで公表されたデング熱の流行状況の報告です。

東アジア、東アジア周辺および南半球地域の流行状況

 註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

中国
 
2015年11月30日現在、中国で報告されたデング熱患者数は3,822人でした。多くの患者が9月から10月にかけて報告されています。2015年11月1日から30日の間には、デング熱患者470人が報告されました。11月の月別患者数は前月に報告された患者数と比べて3分の1に減りました。2014年の同時期に報告された患者数よりもかなり少なくなっています。

マレーシア
 
2015年12月5日時点で、マレーシアでのデング熱患者数は死亡者301人を含む111,285人でした。これは、2014年の同時期(n=95,693)と比較して16.3%上回っています。2015年11月29日から12月5日までには、2,119人のデング熱患者が報告されました。前週(n=2,087)よりも多くなっています。

フィリピン
 
2015年11月21日までに、フィリピンでは死亡者511人を含む169,435人のデング熱患者が報告されました。これは2014年の同時期(n=106,241)と比較して59.5%多くなっています。11月15日から21日まで(第46週)には、デング熱疑似症患者548人が報告されました。(註:患者数は最終決定数ではありません。遅れて提出された報告により変わることがあります。)

シンガポール
 
2015年12月5日までに、シンガポールで報告されたデング熱患者は9,782人でした。2015年11月29日から12月5日までに、前週(n=285)よりも少ない261人の患者が報告されました。

カンボジア
 
2015年11月17日までに、カンボジアでは死亡者35人を含む14,005人のデング熱患者が報告されました。患者数は減ってきており、2011年と2013年の季節変動パターンに沿っています。

ラオス
 
2015年11月20日までに、ラオスで報告されたデング熱患者数は1,730人でした。2015年11月14日から20日までに、デング熱患者51人が報告されました。これは、前週(n=38)よりも多くなっています。2015年11月20日の週において国の警戒レベルに至った地方はありません。

ベトナム
 
2015年10月31日現在、ベトナムでは63省のうち52省から死亡者42人を含む58,633人のデング熱患者が報告されています。2015年の患者数は、2014年の同じ時期の患者数と比べて増えています。しかし、累積患者数は、2010-2014年の中患者数(中央値)よりも少なくなっています。10月には、10人の死亡者を含む18,754人の患者が報告されました。9月(患者数12,771人、死亡者数12人)と比較して、患者数は46.8%増加しています。

オーストラリア
 
2015年11月30日現在、オーストラリアでは1,563人のデング熱患者が検査で確定され、報告されています。2015年11月には、患者47人が報告されました。これは前年の同時期(n=82)よりも少なくなっています。報告された患者数は昨年(n=1,614)と類似し、季節変動パターンに沿っています。

フランス領ポリネシア
 
2015年11月29日の週には、フランス領ポリネシアでは24人のデング熱確定患者が報告されました。伝播しているウイルスはデング熱1型でした。

パプア・ニューギニア(PNG
 
現在、PNGの医学研究施設によって確認されたデング熱2型が西部州で流行しています。

蚊に刺されないための対策

・可能な限り、しっかりと網戸が取り付けられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
・長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
・流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
・子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

・海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。
・また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。
・医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

FORTH感染症情報:デング熱

出典

WHO/WPRO. Update on the dengue situation in the Western Pacific Region.
Dengue Situation Update Number 480. 15 December 2015.
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20151215.pdf?ua=1