2016年02月22日更新 ジカウイルス感染症の流行:世界における緊急感染対策の計画(WHO)

 2016年2月16日付けで、世界保健機関(WHO)からジカウイルス感染症の流行に対する世界での緊急感染対策の計画が公表されたことを知らせる記事が掲載されました。掲載されたサイトから計画書は32ページにわたって書かれており、ダウンロード(The full Strategic Response Framework)できます。

 WHOは、ジカウイルス感染症の拡大とこのウイルスに関連する新生児奇形および神経学的病態に対し国際的な対策を実施するために、世界における対策戦略の基本骨格と合同作戦の計画を発表しました。

 戦略は、支援組織の動員とその調整、各国がジカウイルス感染症およびこのウイルスに関連した疾患に対する調査活動を強化することの支援と媒介昆虫の制御能力の向上のための専門家および人的・物的資源、効果的に行うべきリスクおよび予防対策と対策指導の情報伝達、感染した人々への医療支援の提供、ワクチン、診断法、治療法の優先での研究と開発などに焦点を当てています。

 WHOは、世界における対策戦略の基本骨格と合同作戦の計画を実行するためには5,600万ドルが必要であり、そのうち2,500万ドルはWHO / AMRO / PAHOの対策基金から拠出し、3,100万ドルは主要な支援組織に拠出してもらうことになると述べています。その最初の行動として、WHOは、最初の作戦の資金を調達するために、設立間もない緊急事態の対策基金から資金を支出します。

 WHOのアメリカ地域事務局パンアメリカン保健機関(AMRO/PAHO)は、ブラジル東北部で最初のジカウイルス感染症が報告された2015年5月以降、感染の影響を受けた国と緊密に連絡を取り合っていました。AMRO / PAHOとその支援組織の専門家が、このウイルスを健康保健省庁が発見および追跡し、その広がりを把握すること、また、健康保健省庁がジカウイルス感染症の診療を運営すること、流行が発生している地域で急増している小頭症やギラン・バレー症候群を調査することを支援するために配置されました。AMRO / PAHOは、アメリカ大陸での感染対策の運営に対して支援組織とともに活動しています。

 WHOは、ジカウイルス感染症が関連する先天性および神経学的病態、並びに、健康、安全、旅行の問題に関する定期的な情報と指針を発表しています。

 また、WHOは支援組織とともに、ワクチン、治療薬、診断法、新しい媒介昆虫に対する駆除方法の開発などの進捗状況を把握し、データ共有や製品の開発および臨床試験を促進するための体制を敷いています。

 2016年2月1日に、国際保健規則の緊急委員会の勧告に基づき、WHOは、ジカウイルス感染症の流行が拡大するアメリカ大陸の中心地で、新生児の疾患と神経疾患の患者が増加していることに対して、国際的な懸念に対する公衆衛生上の緊急事態を宣言しました。

FORTH 感染症情報:ジカウイルス感染症について(ファクトシート)(更新3)(2016年2月23日)
 小頭症 (ジカウイルス感染症の関連を含む)(2016年2月8日)
 ギラン・バレー症候群について(ジカウイルス感染症の関連を含む)(ファクトシート)(2016年2月8日)

出典

WHO. Emergencies, Programmes. Global prevention and control strategy. 16 February 2016
Neurological Syndrome and Congenital Anomalies
http://www.who.int/emergencies/zika-virus/situation-report/who-zika-situation-report-12-02-2016.pdf?ua=1