病気になったら

高地で気分が悪くなったら-高山病

高地で気分が悪くなったら-高山病高い所では気圧が下がり空気がうすくなります。体がそのような環境に慣れることができず、「頭が痛い。」「眠れない。」といった特徴的な症状がみられるのが高山病です。ひどい場合には死に至ることもあります。高山病は、標高2,500mくらいから起こる可能性があります(富士山に登る人でも起きます)。海外のトレッキングコースには、標高4,000mを超えるものもあるので、経験が豊富な人でも十分な注意が必要です。
また、高山病は登山に伴うものばかりではありません。チベットや南米では、標高3000~4000mの高地にある都市(チベットのラサ = 3,810 m、ペルーのクスコ = 3,326 m、ボリビアのラパス = 3,660 m)へ、飛行機で直接行くことがあります。このような場合、突然の変化に体が慣れにくいため、高山病になる可能性が高くなってしまいます。

高山病の症状

高地で、「頭痛」に加えて、以下の1から4までの症状のどれかがあれば、急性の高山病にかかったと考えられます。
1.食欲不振、吐き気、吐くなどの消化器の症状
2.疲労感、脱力感
3.めまい、ふらつき
4.眠れない、息苦しい、目が何度も覚めるといった睡眠の異常
重くなると、脳がむくみ、すぐに眠ってしまう、日時や場所がわからなくなるなどの精神状態の変化や、まっすぐ歩けないなどの運動の異常が生じたり、肺がむくんで安静にしていても呼吸が苦しくなったりし、放置すると死に至ることがあります。

高山病の治療

最も基本的で効果的な方法は、高度を下げることです。同じ場所で次第に具合が悪くなる場合には、ただちに高度を下げるべきです。重い症状が現れた場合には、ヘリコプターなどを使っても、ただちに高度を下げなければ危険です。
やむを得ない理由ですぐに高度を下げられない場合には、酸素吸入や内服薬による治療を考えますが、時間かせぎできるに過ぎないことも多いです。病状が急速に悪化することがあるので、具合の悪い人を一人きりにしてはいけません。

高山病の予防

まず、ゆとりのある旅行日程を組み、体調が悪い場合には休息できる日を設けるようにしてください。体調が悪い場合には、決してさらに標高を上げてはいけません。
ヒマラヤ救助協会が提唱している予防4か条は以下のとおりです。
1. 標高3000m以上では、眠る場所の高度を前日に比べて300m以上あげないこと。
2. 高度を1000m上げるごとに、1日休息日をとること。
3. 自分が背負う荷物を重くしすぎないこと。
4. ゆっくり歩くこと。

アルコールや睡眠薬、安定剤等は睡眠中の呼吸を悪くし、高山病を起こす原因ともなりますので、高地では控えましょう。
高地は乾燥しており、水分が失われやすい傾向があります。水分は小刻みに十分に摂取するようにしてください。
高山病の予防や治療に用いられる薬として、ダイアモックスがあります。必要かどうか、状況に応じて渡航外来の医師にご相談ください。