黄熱の流行-コートジボワール更新
WHO(GAR) 2010年1月8日
コートジボワールでの黄熱の流行
2009年11月6日、コートジボワール保健省は、ギニアとマリの国境に近い、北西部のデンゲレ(Denguele)州にある、MinignanとMadinaniの2地区で黄熱が発生し、10人の疑い例と6人の死者が出ていることをWHOに報告しました。
最初の患者は、9月5日に、MinignanにあるKaniassoの保健センターに相談された12歳の男性です。この患者は、Odienne地区のSamantiguilaにあるKenigouaraという村の生徒で、黄熱の予防接種歴はありませんでした。さらに2人がMadinani地区から報告されました。
合計5人の疑い患者が、コートジボワールのパスツール研究所で行われた検査で陽性となり、そのうち3人は、セネガルのダカールにあるパスツール研究所の、黄熱の地域レファレンスセンターで、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によって確定されました。他の出血熱も、特異的な検査によって除外されました。
流行調査の後、保健省は、Banakoro、Kaniaso、Sanaferedougou、Minignan、Samantiguilaの地区で 32,700人に予防接種を実施しました。また、2009年12月にはMinignanとMadinaniの2地区で、154,941人の住民を対象とした、緊急で大規模な予防接種キャンペーンを行いました。ワクチンは、GAVIアライアンス(ワクチンと予防接種のための世界同盟)と国連中央緊急対応基金(CERF)から資金提供を受けている、黄熱に対するワクチン供給の国際調整グループ(YF-ICG)によって管理されている世界的な緊急用の備蓄ワクチンから供給されました。コートジボワールは、2007年以降、予防のために大規模な予防接種キャンペーンが実施されているアフリカの流行国のうちの1ヶ国です。
コートジボワールと国境を接するギニアで行われた調査によって、黄熱の患者1人が発見され、ダカールのパスツール研究所で確定されました。この事例も、ギニアの流行地での、流行への対応に帰着するでしょう。