鳥インフルエンザ流行状況-カンボジア

WHO(GAR) 2011年2月25日

カンボジア保健省は、新たに2人の鳥インフルエンザA(H5N1)に感染した患者を公表しました。

Banteay Meanchey県のMalay地区、Ta Kong共同体Takong村の19歳の女性が、2月5日の未明に症状をきたし、2月9日に私営クリニックに入院しました。その後、2月12日に他の病院に紹介され、その日に死亡しました。この時点では鳥インフルエンザとの診断は考慮されていませんでした。この患者はPrey VengPrash Sdach地区、Bantey Chakrey共同体のChor村に、夫と11か月の自分の子ども、義理の母と姉とともに、1月3日に旅行していました。この患者は1月の後半と2月の初めに、病気や死んだ家禽と複数回接触していました。2月12日に病院で採取された血液サンプルはカンボジアパスツール研究所に2月22日に送付され、PCR検査で鳥インフルエンザ陽性と確認されました。

この患者の11か月の息子は、2月5日に症状をきたし、2月15日に病院に入院し2月17日に死亡しました。この子どもも、母親と同じ時間帯に病気や死んだ家禽と複数回接触していました。国のインフルエンザセンターであるカンボジアパスツール研究所で、2月20日に鼻咽頭標本中にH5N1ウイルスが検出されました。

WHOに報告された鳥インフルエンザ確定例(2011年02月25日現在)

症例数(死亡数)

年度アゼルバイジャンバングラデシュカンボジア中国ジプチエジプトインドネシアイラク
20030001(1)0000
200400000000
2005004(4)8(5)0020(13)0
20068(5)02(2)13(8)1(0)18(10)55(45)3(2)
2007001(1)5(3)025(9)42(37)0
200801(0)1(0)4(4)08(4)24(20)0
2009001(0)7(4)039(4)21(19)0
2010001(1)2(1)029(13)9(7)0
2011003(3)002(0)00
累積数8(5)1(0)13(11)40(26)1(0)121(40)171(141)3(2)
年度ラオスミャンマーナイジェリアパキスタンタイトルコベトナム総計
20030000003(3)4(4)
2004000017(12)029(20)46(32)
200500005(2)061(19)98(43)
200600003(3)12(4)0115(79)
20072(2)1(0)1(1)3(1)008(5)88(59)
20080000006(5)44(33)
20090000005(5)73(32)
20100000007(2)48(24)
201100000006(3)
累積数2(2)1(0)1(1)3(1)25(17)12(4)119(59)522(309)

カンボジア保健省は、WHOの協力を仰ぎながら、対応を練ってきています。これまでのところ、接触者に症状は見られていません。

カンボジアでは、2005年以降現在まで、検査で確定した鳥インフルエンザ患者が13例報告されており、うち11例が死亡しました。