EHECのアウトブレイクについて
WHO/Europe 2011年6月21日
2011年第23週以降、報告された溶血性尿毒症症候群(HUS)と腸管出血性大腸菌(EHEC)の症例数は以前と比較して顕著に減少しました。ドイツでは、症例報告のピークが5月22日に記録されて以来、着実に日々の症例報告の数が減少してきました。しかし、ドイツにおける累積症例数は増加し続けており、これは主として届出の遅延を原因としています。
ドイツ保健衛生当局の調査により、腸管凝集性ベロ毒素産生性大腸菌(EAggEC VTEC)O104:H4のアウトブレイクを媒介したのは豆および芽野菜であることが明らかになり、ロベルト・コッホ研究所はドイツ国内にいる人に対して生の豆および芽野菜を産地にかかわらず食べないよう警告しました。
6月20日15:00中央ヨーロッパ時現在におけるHUSとEHEC感染者の数および死亡者の数を次に示します。
HUSによる下痢が最後に発症した日は6月12日で、EHECによる下痢が最後に発症した日は6月15日です。5例を除けば、上記の全てのHUSとEHEC症例は、病原体への暴露後通常3-4日間(2-10日の範囲)の潜伏期間においてドイツに渡航したか住んでいた人のものです。さらに、除外されたこれら5例の全ては、ドイツでのアウトブレイクに疫学的リンクを有しています。
補足
EHECとHUSの届出上の分類は排他的なもので、数字が重複してはならないものです。急激なアウトブレイクの際の数字は暫定的なものであるため、種々の事情により変更されることがあります。
上記の情報を提示するにあたって、WHOは加盟国とテクニカルパートナー(欧州委員会、欧州疾病対策センターや複数のWHOの協力機関)の情報提供に対して謝意を表します。