志賀毒素産生性大腸菌(STEC)のドイツにおけるアウトブレイクおよびフランスにおけるクラスターについて

ECDC 2011年6月30日

6月29日11:00以降の更新内容:EUおよびEEA加盟国内では、これまでに31例の死亡例を含む888例のHUS感染と、17例の死亡例を含む3,189例の非HUS症例が報告されています。国ごとの数は下の表をご参照ください。前回の更新以降、ドイツ政府は3例のHUSと19例の非HUS STEC症例を報告しています。下表の症例の中で最後に下痢を発症したのは6月24日であることがわかっています。

6月24日に、フランス政府は、ボルドー近傍のBèglesで6月8日に催されたイベントに参加した後に血性下痢を呈した患者からなるクラスターについて報告しました。6月28日の時点で8人が血性下痢症を呈し、8人がHUSであることが確認されました。これらの患者のうち11人がBèglesでのイベントに参加しており、9人が芽野菜を摂取していました。この11人のうち7人が女性で4人が男性であり、年齢は31歳から64歳です。HUSを呈している4例でO104:H4大腸菌の感染が確認されました。

フランスのクラスターで報告された症例の感染を媒介したのが何であるかということと、このクラスターとドイツで報告されたアウトブレイクとの間に疫学的関連性があるのかということが徹底的に調査されています。

図.EU/EEA加盟国におけるHUSおよび非HUSのSTECの可能性の高いまたは確認された症例数

補足:表に記載された数は、これまでにヨーロッパ域内(ECDC)で報告された症例報告の数を現しています。過去一週間において、日々報告される症例数が着実に減少してきていますが、主として様々な段階における報告の遅れが原因で、累積患者数は増加し続けています。

*:ボルドーでのアウトブレイクで新たに報告された症例

**:以前に報告された症例であって、ドイツへの旅行による疫学的リンクを有する症例

参考文献