志賀毒素産生性大腸菌(STEC)のEUにおけるアウトブレイクについて

ECDC 2011年7月1日

6月30日11:00以降の更新内容:EUおよびEEA加盟国内では、これまでに32例の死亡例を含む892例のHUS感染と、17例の死亡例を含む3,233例の非HUS症例が報告されています。国ごとの数は下の表をご参照ください。

前回の更新以降、ドイツ政府は4例のHUS、44例の非HUS STEC症および1例のHUSによる新たな死亡を報告しています。下表の症例の中で最後に下痢を発症したのはドイツ国内における6月26日のものであることがわかっています。

フランス(ボルドー地方)におけるアウトブレイクに関しては、8例の血性下痢症と8例のHUSが6月30日に同定されています。HUSを呈している患者のうち6名がO104:H4大腸菌の感染であることが確認されました。これらの患者のうち11人がBèglesでのイベントに参加しており、9人が芽野菜を摂取していました。この11人のうち7人が女性で4人が男性であり、年齢は31歳から64歳です。

徹底的な調査が行われています。フランス当局により検査された3名の患者から得られた株とドイツのアウトブレイクにリンクした患者から得られた株の比較が行われ、これらの2つの株は識別不能であることがわかりました。このことから、これら2つのアウトブレイクに関連した共通の感染源があるということを示しています。

図.EU/EEA加盟国におけるHUSおよび非HUSのSTECの可能性の高いまたは確認された症例数

補足:表に記載された数は、これまでにヨーロッパ域内(ECDC)で報告された症例報告の数を現しています。過去一週間において、日々報告される症例数が着実に減少してきていますが、主として様々な段階における報告の遅れが原因で、累積患者数は増加し続けています。

*:ボルドーでのアウトブレイクで新たに報告された症例

**:以前に報告された症例であって、ドイツへの渡航による疫学的リンクを有する症例

参考文献: