志賀毒素産生性大腸菌(STEC)のEUにおけるアウトブレイクについて

ECDC 2011年7月7日

7月6日11:00以降の更新内容:EU加盟国は、EU域内において症例数として報告するSTECとHUS症例の症例定義を変更しています。現在の流行状況では限定的なクラスター症例とともに散発症例がいまだに報告されており、ほぼ確実な(probable)例および確定症例のみが報告されています。

その結果、報告済みの疑い症例のうち新しい定義に合致しない症例(ドイツ内の7名の死者を含む152例のHUS症例、フランス内の1例のHUS感染と8例の非HUS STEC感染)を表から外しました。

本日までに、新しい症例定義の下、EUおよびEEA加盟国内では、これまでに28例の死亡例を含む752例のHUS感染と、16例の死亡例を含む3,016例の非HUS症例が報告されています。

7月6日以降、ドイツ政府は、2名の死亡者を含む8例のHUS感染と42例の非HUS STEC症を報告しました。直近の10日間(6月27日~7月6日)の間では、9例のEHEC患者と5例のHUS患者が発症しました。確認されたO104STEC患者が最後に発症した日は、2011年6月27日です。全ての症例の中で最後に発症した日は、2011年7月4日でした。

フランス(ボルドー地方)におけるアウトブレイクに関しては、新たな情報はありません。

7月5日、EUは欧州食品安全機関(EFSA)が発表したエジプト産のフェヌグリーク種子が今回のアウトブレイクに関係するという報告書の内容を受け、一部のエジプト産種子について市場からの回収と一時的な禁輸を決定しました。(下記参考リンクをご参照ください)

図.EU/EEA加盟国ごとのHUSおよび非HUSのSTEC症例数ならびに死亡者数

補足:表に記載された数は、これまでにヨーロッパ域内(ECDC)で報告された症例報告の数を現しています。過去一週間において、日々報告される症例数が着実に減少してきていますが、主として様々な段階における報告の遅れが原因で、累積患者数は増加し続けています。

疑い例(ドイツ:152HUS症例(7例死亡)、フランス:1HUS症例、8非HUS症例)については表から削除しております。

*:ボルドーでのアウトブレイクで新たに報告された症例

**:以前に報告された症例であって、ドイツへの渡航による疫学的リンクを有する症例

参考文献