ギリシャでのマラリア症例の発生について

CDC  2011年8月19日

疾病管理予防センター(CDC)は、GeoSentinelサーベイランスシステムを介して7月の最終週頃ギリシャ南部のエロス(Elos)とスカラ(Skala)を旅行した人で三日熱マラリアの感染確定診断の報告を受けました。この旅行者はマラリア流行地域への渡航歴はありませんでした。

ギリシャは、1974年以降マラリアの清浄国です。しかしながら、ギリシャ保健当局によると、2011年6月以降、マラリア流行地域への渡航歴のない合計6名のマラリア症例が報告されています。全ての症例は三日熱マラリアと診断され、国の南部地方のペロポネソス(Peloponnesus)、特にラコニア(Laconia)地区とエヴォイア(Evoia)地区で発生しています。

ギリシャのHellenic CDCは、サーベイランスシステムの強化を行うとともに、マラリアの発生した地域の蚊のコントロールを強化し、医療提供者へマラリアの早期診断や治療についての意識を高め、一般市民へ虫(蚊)刺され予防の教育を行っています。

ギリシャにおけるマラリア罹患リスクは限定的で、国は対策を実施していますので、この時点で、CDCは、ギリシャへの渡航者に対してマラリア予防薬の服用は推奨していません。しかし、次のような虫さされの対策はとられるべきです。外出時は虫除け剤を使用、エアコンが完備されているか網戸のある場所へ滞在、蚊に最もさされやすい時間(夕方や明け方)には、殺虫剤をしみこませた蚊帳を使用して就寝など。

この通知は新たな情報が入り次第更新されます。

参考情報

・虫(蚊)刺され予防を含むマラリアに関するさらなる情報については、CDC Malaria websiteを参照して下さい。
・世界各地への旅行する一般的な健康情報については、CDC TravelersHealth websiteを参照して下さい。

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