アジア・アメリカにおけるデング熱流行状況(4)

2011年9月30日 WPRO(原文[英文]へのリンク)
2011年10月7日  PAHO(原文[英文]へのリンク)

アジア 1)

状況-9月30日までのアップデート

カンボジアとシンガポールは2010年の同時期に比べ、これまでに高い累積数を報告しています。しかし両国ともデング熱の活動性は減少傾向にあります。

WPRO_Dengue_table.gif

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、監視システムにより変化されるため上記の数値に反映されていません。2010年と2011年の報告症例数はそれぞれ同期間です。

オーストラリア
2011年1月から9月30日までに577症例(死亡なし)が報告され、4月以降毎月の症例報告は50例以下で、低い推移です。

カンボジア
9月20日までに13,184症例(うち60名が死亡)が報告され高い活動性が続いています。

ラオス
9月29日までに、2,585症例(うち5名が死亡)が報告され低い活動性です。

マレーシア
10月1日までに、14,868症例(うち23名死亡)が報告され低い活動性が続いています。

フィリピン
2011年9月17日までに、76,463症例(うち412名死亡)が報告され、6月から8月まで活動性の増加がありました。マニラ首都圏(Regions NCR)、中部ルソン地方(Ⅲ)、カラバルゾン地方(Ⅳ-A)で非常に多くの症例が報告されています。

シンガポール
10月1日までに、4,413症例が報告され31週以降は減少傾向で、32週以降は症例報告数は流行閾値を下回っています。

ベトナム
2011年1月1日から8月31日まで、38,684症例(うち32名死亡)が報告されています。大多数はベトナム南部35,308症例(うち31名死亡)からです。

アメリカ 2)

アメリカ各地域のデング熱及びデング熱重症例の報告数

20111113_PAHO_Dengue_Table.gif

*     デング熱とデング熱重症例の合計
**   デングショック症候群、デング出血熱を含む重症デング熱のすべてのタイプがふくまれます。

※各国により更新情報の報告が反映されていない場合もあります。詳細は出典2)を参照

北米・中米・メキシコ
コスタリカ、エルサルバドル、ホンジュラス、メキシコで報告数の増加がみられます。

アンデス地域:コロンビアで増加しています。

南部コーン:パラグアイで増加しています。

ヒスパニック系カリブ海:ドミニカ共和国、プエルトリコで増加しています。

出典

1)「Dengue in the western Pacific Region
World Health Organization Regional Office for the Western Pacific
http://www.wpro.who.int/health_topics/dengue/

2)「Dengue Regional InformationNumber of Cases2011」
Pan America Health Organization
http://new.paho.org/hq/index.php?option=com_content&task=view&id=264&Itemid=363

3)「Dengue Cases and Deaths in the Country since2007」
National Vector Borne Disease Control ProgrammeDirectorate General of Health ServicesMinistry of Health& Family Welfare(Governmentof India)
http://nvbdcp.gov.in/den-cd.html