アジアにおける手足口病について(6)

2011年12月6日 WPRO(原文[英語]へのリンク

2011年11月27日現在、最新データは、国により様々です。

ベトナムは、手足口病(HFMD)の活動性がわずかに減少しています。シンガポール、香港、マカオ、日本、韓国では、HFMDの活動性が低い状態です。日本におけるHFMD症例のほとんどは、コクサッキーウイルスA6群(CA6)ですが、ベトナムやマカオでは、HFMDに関連するエンテロウイルス71(EV-71)の割合が高くなっています。

図.アジアにおける手足口病について

中国
2011年1月から10月までに、1,340,259人(うち437人死亡)のHFMD症例が報告されています。6月をピークとして毎月の症例報告数は減少していますが、8月から10月にかけて、大きな変化は見られません。報告数は、8月が132,154人、9月が120,802人、10月が122,491人でした。

香港(中国)
2011年11月26日時点で、413名の入院患者が報告されています。11月20日から11月26日までの週の定点報告では、一般外来診療で1,000受診者当たり0.1症例、一般開業医で1,000受診者数当たり1.5症例となっています。

マカオ(中国)
2011年1月から11月までに、1,155名のHFMD症例が報告されています。11月の月間症例報告数は87名で、10月の52名に比べ増加していますが、全体のレベルは低いままです。

日本
HFMDのサーベイランスは、定点報告により実施されています。2011年11月27日時点で、337,266症例が定点報告されています。症例報告数の動向としては、減少を続けており、2011年11月21日から11月27日までの週には、2,558症例が報告されています(定点当たり0.82症例)。

韓国
HFMDのサーベイランスは、定点報告により実施されています。定点報告に基づいて、11月12日から11月19日までの週で、外来患者1,000名当たり0.6症例、2011年11月19日までの週で、外来患者1,000名当たり8.1症例です。

シンガポール
2011年11月26日時点で、18,721名のHFMD症例が報告されています。2011年11月20日から26日まで484症例で、警戒レベルを下回っています。

ベトナム
2011年1月1日から11月24日までに、96,112名のHFMD症例(うち156名死亡)が全63の省レベルから報告されています。2011年11月17日から23日の間に、2,461症例(死亡者なし)が報告されており、前の週に比べ、7%減少しています。2,379サンプルテストのうち、55.2%がEV71陽性、44.8%が他のEVでした。

出典

WPRO:Hand, Foot and Mouth Disease(HFMD)
http://www.wpro.who.int/health_topics/hfmd/