アジアにおける手足口病について(更新7)

2012年6月12日 WPRO (原文〔英語〕へのリンク[PDF形式:205KB]

各国の手足口病(HFMD)の活動性は増加し始めました。
中国、香港、マカオでは症例数の増加がみられています。シンガポール、ベトナムでは高い活動性が持続しています。日本と韓国では活動性のレベルは低い状態のままですが、増加し始めています。

図.アジアにおける手足口病について

中国:全体的にレベルは増加しています。2012年3月に増加し始め、4月末までに427,793例が報告されました。

香港(中国):全体的にレベルは増加しています。2012年6月2日までに病院当局に報告された手足口病の入院患者は166人です。6月8日までの週の定点報告では、一般外来診療所で1,000受診者当たり0.2例、一般開業医で1,000受診者当たり2.6例です。

マカオ(中国):全体的にレベルは増加しています。月間症例報告数は、2012年1月以降、増加しており、5月31日までに683例が報告されています。

日本:手足口病のサーベイランスは、定点報告で実施されています。全体的にレベルは低い状態のままですが、最近の数週間で増加傾向にあります。2012年5月27日までに、定点医療機関から8,061例が報告されています。5月21日から5月27日までの1週間に563例(定点当たり0.18例)が報告されています(5月16日から5月20日までの1週間は定点当たり0.14例でした)。

韓国:手足口病のサーベイランスは、定点報告で実施されています。全体的にレベルは低い状態のままですが、最近の数週間で増加傾向にあります。2012年5月20日から5月26日の週の外来患者1,000人あたり4.9例です(5月6日から5月12日の週の外来患者1,000人あたり1.8例でした)。累計で、5月26日までの外来患者1,000人あたり0.7例です。

シンガポール:全体的にレベルは高い状態が続いています。2012年6月2日までに22,208例、5月27日から6月2日までに1,106例が報告され、流行閾値(780例/週)を超えていますが、週単位の症例報告数は過去3週間減少しています。

ベトナム:全体的にレベルは高い状態が続いています。2012年5月20日までに63省から49,194例(うち27人死亡)が報告されています。症例数は2011年同時期と比べ8.7倍高くなっています。

出典

WPRO:Hand, Foot and Mouth Disease(HFMD)
Situation Updates(12 June 2012)

http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/HFMD.Biweekly.12June2012.pdf[PDF形式:205KB]