デング熱流行状況 -アジア WPRO(更新15)

2012年8月9日 WPRO(原文[英語]へのリンク[PDF形式:287KB]

デング熱の活動性は国によって異なっています。オーストラリア、カンボジア、ラオス、マレーシア、フィリピン、ベトナムでは、2012年は2011年の同時期に比べ、症例報告数が多いですが、オーストラリアとシンガポールでは減少傾向にあり、マレーシアでは全体的に低いままです。カンボジアとフィリピンでは高い活動性が続います。

デング熱流行状況

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2011年と2012年の報告症例数はそれぞれ同期間です。
*オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

オーストラリア
2012年7月31日までに、1,123例が報告されています。症例報告数は2012年1月以降、減少しています。2011年の同時期は534例でした。

カンボジア
2012年7月3日までに、14,284例(うち57人死亡、CFR(致死率)0.4%)が報告され、季節的な基準値と比較し活動性が高く増加した状態が続いています。2011年の同時期は4,626例(23人死亡、CFR 0.5%)でした。

ラオス
2012年7月21日までに、2,316例(うち3人死亡、CFR 0.1%)が報告されました。2011年の同時期は1,173例でした。症例数は前週に比べ減少していますが、まだ全国的に警戒水準に入っています。

マレーシア
2012年7月28日までに、13,162例(うち26人死亡、CFR 0.2%)が報告され、低い活動性が続いています。症例数は低いままです。2011年の同時期は11,884例(19人死亡、CFR 0.2%)でした。

フィリピン
2012年7月7日までに、46,651例が報告され、最近、活動性の増加がみられています。2011年同時期は40,975例でした。

シンガポール
2012年8月4日までに、2,597例が報告され、過去5週間の毎週の症例数は減少しています。2011年同時期は3,465例でした。

ベトナム
2012年5月31日までに、18,052例(うち9人死亡)が報告されています。2011年の同時期(16,004例で12人死亡)と比較し、症例数は13%多くなっています。

出典

WPRO:Dengue Situation Update,9 August 2012
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/Dengue.Biweekly.9Aug2012.pdf[PDF形式:287KB]