デング熱流行状況 - アジア WPRO (更新3)

2013年4月5日 WPRO  (原文[英語]へのリンク

デング熱の活動性は国によって異なっています。カンボジア、ラオス、ニューカレドニア、シンガポール、ベトナムでは、2013年は2012年の同時期に比べ、症例報告数が多くなっています。そして、マレーシア、ニューカレドニア、ラオス、シンガポールでは持続した状態がみられています。最近の傾向は、オーストラリア、カンボジア、フィリピンでは減少し続けていますが、ソロモン諸島では、持続した活動性がみられており、臨床的にデング熱と診断された患者が1,000人以上報告されました。

2013年4月5日更新

図.デング熱報告症例数

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2012年と2013年の報告症例数はそれぞれ同期間です。
* 最近の傾向は各国の過去3週間の推移です。
**オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

●オーストラリア
月別の傾向は、2月から3月にかけて減少しました。3月は59人が報告されました。2012年の同時期は211人でした。

カンボジア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けています。3月20日から26日までの週に、112人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は172人でした。3月26日までの累積報告数は1,016人です(死亡3人、CFR(致死率)0.3%)。

ラオス
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けています。3月16日から22日までの週に、121人(死亡0人)が報告されました。2012年の同時期は26人(死亡なし)でした。患者数は流行警戒水準を超えています。3月22日までの累積報告数は1,622人です(死亡3人)。

マレーシア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。3月17日から23日までの週に、495人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は477人(死亡なし)でした。3月23日までの累積報告数は5,717人です(死亡14人、CFR 0.2%)。

フィリピン
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。3月9日までに、18,589人(死亡84人、CFR 0.5%)が報告されました。

シンガポール
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。3月17日から23日までの週に、308人が報告されました。2012年の同時期は73人でした。患者数は流行閾値を超えています。3月23日までの累積報告数は3,122人です。

ベトナム
2月までに、5,514人(死亡8人)が報告されています。2012年の同時期は4,149人(死亡2人)でした。

ニューカレドニア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向はわずかに減少しました。今年第13週に611人が報告されました。3月29日までの累積報告数は5,929人です。

出典

WPRO:Dengue Situation Updates,5 April 2013
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/index.html