デング熱流行状況 - アジア WPRO (更新4)

2013年4月17日 WPRO (原文[英語]へのリンク

デング熱の活動性は国によって異なっています。カンボジア、ラオス、ニューカレドニア、シンガポール、ベトナムでは、2013年は2012年の同時期に比べ、症例報告数が多くなっています。シンガポールでは、増加が続いています。マレーシアとラオスでは持続した状態がみられていますが、最近の傾向では、オーストラリア、カンボジア、ニューカレドニア、フィリピンで減少しています。ソロモン諸島では、持続した活動性がみられており、臨床的にデング熱と診断された患者が2,700人以上報告されました。

2013年4月17日更新

図.デング熱報告症例数

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2012年と2013年の報告症例数はそれぞれ同期間です。
* 最近の傾向は各国の過去3週間の推移です。
**オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

オーストラリア
月別の傾向は、2月から3月にかけて減少しました。3月は106人が報告されました。2012年の同時期は211人でした。

カンボジア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しています。3月27日から4月2日までの週に、109人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は208人でした。4月2日までの累積報告数は1,499人です(死亡3人、CFR(致死率)0.2%)。

ラオス
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しています。3月30日から4月5日までの週に、193人(死亡2人)が報告されました。2012年の同時期は35人(死亡なし)でした。患者数は流行警戒水準を超えています。4月5日までの累積報告数は2,020人です(死亡7人)。

マレーシア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向はわずかに減少しました。3月31日から4月6日までの週に、442人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は431人(死亡なし)でした。4月6日までの累積報告数は6,599人です(死亡14人、CFR 0.2%)。

フィリピン
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。3月17日から23日までの週に、483人が報告されました。3月30日までに、23,615人(死亡104人、CFR 0.44%)が報告されました。

シンガポール
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。3月31日から4月6日までの週に、406人が報告されました。2012年の同時期は55人でした。患者数は流行閾値を超えています。4月6日までの累積報告数は3,842人です。

ベトナム
2月までに、7,399人(死亡9人)が報告されています。2012年の同時期は4,149人(死亡2人)でした。

ニューカレドニア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。4月7日から13日までの週に、455人が報告されました。4月13日までの累積報告数は6,938人です。

ソロモン諸島
4月12日現在、今年1月から約2,700人が報告され、デング熱の活動性は持続しています。しかし、最近の週では、新たな死亡者(これまでの死亡者は3人)は発生しておらず、輸血を必要とする患者も大幅に減少しています。

出典

WPRO:Dengue Situation Updates,17 April 2013
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/index.html