デング熱流行状況 - アジア WPRO (更新5)
2013年5月29日 WPRO (原文[英語]へのリンク)
デング熱の活動性は国によって異なっています。ラオス、ニューカレドニア、フィリピン、シンガポールでは、2013年は2012年の同時期に比べ、症例報告数が多くなっています。最近の傾向では、ラオス、シンガポールでは著しい増加で、カンボジア、マレーシアではわずかな増加が続いています。フィリピン、オーストラリアでは安定しており、ニューカレドニア、ソロモン諸島での活動性は低下しました。
2013年5月29日更新
この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2012年と2013年の報告症例数はそれぞれ同期間です。
- *最近の傾向は各国の過去3週間の推移です。
- **オーストラリア:Aedes aegyptiとAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。
オーストラリア
月別の傾向は、3月から4月にかけてわずかに減少しました。4月は134人が報告されました。2012年の同時期は186人でした。
カンボジア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向はわずかに増加しています。5月8日から5月14日までの週に、207人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は556人でした。5月14日までの累積報告数は2,538人(死亡15人)です。
ラオス
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は依然として流行警戒水準を超えており、増加が続いています。5月4日から10日までの週に、535人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は38人(死亡なし)で、最近著しく増加しました。5月10日までの累積報告数は3,638人です(死亡15人)。
マレーシア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。5月12日から18日までの週に、503人(死亡1人)が報告されました。2012年の同時期は463人(死亡1人)でした。5月18日までの累積報告数は9,329人です(死亡17人)。
フィリピン
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。4月28日から5月4日までの週に、670人が報告されました。5月11日までに、35,234人(死亡157人)が報告されました。
シンガポール
患者数は、依然として流行閾値を超えており、過去3週間の推移をみると、週別の傾向も増加しました。5月12日から18日までの週に、610人が報告されました。2012年の同時期は80人でした。5月18日までの累積報告数は7,097人です。
ベトナム
今年5月20日までに、13,903人(死亡10人)が報告されています。2012年の同時期は14,943人(死亡2人)でした。今年5月の報告数は、2,142人(死亡なし)です。
ニューカレドニア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。5月12日から18日までの週に、409人が報告されました。今年5月27日までの累積報告数は9,613人です。
ソロモン諸島
5月22日現在、5,569人(このうち、前週から新たに315人)が報告されました。過去の週に感染が発生した州の患者数は、減少し始めています。サーベイランス、臨床管理を含めた対策活動などは、現在も続いています。
出典
WPRO:Dengue Situation Updates,29 May2013
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/index.html