デング熱流行状況 - アジア WPRO (更新6)

2013年6月26日 WPRO (原文[英語]へのリンク

デング熱の活動性は国によって異なっています。ラオス、ニューカレドニア、フィリピン、シンガポールでは、2013年は2012年の同時期に比べ、症例報告数が多くなっています。最近の傾向では、シンガポールが高い値で推移し、カンボジアとマレーシアでは増加が、ラオスでは急激な増加が続いています。フィリピン、オーストラリアでは安定しており、ニューカレドニア、ソロモン諸島での活動性は低下しました。

2013年6月26日更新

図.デング熱報告症例数

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2012年と2013年の報告症例数はそれぞれ同期間です。

  1. *最近の傾向は各国の過去3週間の推移です。
  2. **オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

オーストラリア

月別の傾向は、今年4月から5月にかけてわずかに減少しました。5月は153人が報告されました。2012年の同時期は138人でした。

カンボジア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しています。今年6月5日から11日までの週に、589人が報告されました。2012年の同時期は1,360人でした。6月11日までの累積報告数は4,464人(死亡22人)です。

ラオス

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は依然として流行警戒水準を超えており、増加が続いています。6月8日から14日までの週に、2,239人(死亡9人)が報告されました。2012年の同時期は220人(死亡なし)で、最近急激に増加しました。6月14日までの累積報告数は10,159人です(死亡40人)。

マレーシア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。6月9日から15日までの週に、575人(死亡1人)が報告されました。2012年の同時期は357人でした。6月15日までの累積報告数は11,485人(死亡23人)です。

フィリピン

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。5月19日から25日までの週に、740人が報告されました。5月25日までに、37,895人(死亡172人)が累積報告されました。

シンガポール

患者数は、依然として流行閾値を超えており、過去3週間の推移をみると、週別の傾向も増加しました。6月9日から15日までの週に、810人が報告されました。2012年の同時期は88人でした。6月15日までの累積報告数は10,108人です。

ベトナム

今年5月20日までに、13,903人(死亡10人)が報告されています。2012年の同時期は14,943人(死亡2人)でした。今年5月1日から20日までの報告数は、2,142人(死亡なし)です。

ニューカレドニア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。6月16日から22日までの週に、92人が報告されました。今年6月22日までの累積報告数は10,318人です。

ソロモン諸島

6月19日現在、6,217人(前週:2週間前の報告から新たに135人)が報告され、死亡は7人でした。感染が発生した州の患者数は、過去の数週間減少し始めています。サーベイランス、臨床管理を含めた対策活動などは、現在も続いています。

出典

WPRO:Dengue Situation Updates,26 June 2013

http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/index.html