デング熱流行状況 - アジア WPRO (更新11)

2013年12月11日 WPRO (原文[英語]へのリンク

デング熱の活動性は国によって異なっています。オーストラリア、ラオス、マレーシア、シンガポールとニューカレドニアでは、2013年は2012年の同時期に比べ、累積患者報告数が多くなりました。最近の傾向では、オーストラリア、カンボジア、ラオスとフィリピンで減少を続けており、ニューカレドニアでは低い水準のままです。しかし、ベトナムとシンガポールでは、デング熱の活動性が続いていると報告され、フランス領ポリネシアとマレーシアでは活動性の増加傾向が続いていることがみられます。

2013年12月11日更新

図.デング熱流行状況 - アジア WPRO (更新11)

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2012年と2013年の報告症例数はそれぞれ同期間です。

  1. 最近の傾向は各国の過去3週間の推移です。
  2. **オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

アジア

オーストラリア

月別の傾向は、今年10月から11月にかけて減少し続けました。11月は53人の患者数が報告され、2012年の同時期は60人でした。今年11月末までに1,634人の患者数が報告されました。

カンボジア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けました。今年10月30日から11月5日までの週に、235人が報告され、2012年の同時期は550人でした。今年11月5日までの患者報告数は16,722人(死亡53人)でした。

ラオス

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けました。今年11月23日から29日までに75人の患者が報告され、2012年の同時期は217人でした。11月29日までに43,999人の患者数(死亡95人)が報告されました。

マレーシア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。今年11月24日から30日までの週に、1,633人の患者が報告され、2012年の同時期は476人でした。今年11月30日までの患者報告数は36,021人(死亡74人)でした。

フィリピン

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。今年11月16日までに、166,107人(死亡528人)の患者数が報告されました。

シンガポール

患者数は依然として流行閾値を超えていますが、過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。今年11月24日から30日までの週に373人の患者が報告され、2012年の同時期は80人でした。今年11月30日までの患者報告数は20,682人でした。

ベトナム

今年10月までに、52,913人(死亡30人)の患者が報告され、2012年の同時期は69,023人(死亡53人)でした。今年10月の患者報告数は、8,828人(死亡4人)でした。

太平洋州

ニューカレドニア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し、活動性は非常に低い水準のままです。今年11月29日までに、10,541人の患者が報告されました。

フランス領ポリネシア

現在、デングウイルスⅠ型とデングウイルスⅢ型の流行に直面しています。月間患者数は、9月の148人から10月は343人、11月は625人と増加傾向が続きました。今年11月29日現在、2月からの患者総数は1,116人でした。

出典

WPRO:Dengue Situation Updates,11 December2013

http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/index.html