アジアにおける手足口病の流行 (更新10)

2015年10月20日 WPRO (原文[英語]へのリンク[PDF形式:753KB]

アジアにおける手足口病が発生している国およびその国における患者数の定期報告です。

註:原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

中国では、2015年9月30日までに死亡者107人を含む1,607,825人の手足口病患者が報告されました。9月1日から30日までには、先月(n=180,813)とほぼ同数の180,074人の患者が報告されました。2015年に報告された月別の手足口病患者数は、2012年、2013年、2014年に示された季節変動パターンに沿っています。

日本では2015年10月14日現在、366,479人の手足口病患者が報告されました。3月以降、手足口病の患者数が増加し、8月にピークを迎えました。その後は、週毎の患者数は減ってきています。2015年10月8日から10月14日までの間に、患者5,447人が報告されました。これは先週(n=7,103)と比べて23.3%減少しています。ウイルスはコクサッキーA16とA6が最も頻繁に検出されていました。

香港では、2015年10月10日現在、手足口病入院患者646人が報告されました。これは2014年の同時期に報告された患者(n=297)よりも多くなっています。10月2日から10日までに、定点観測から入院患者26人が報告されました。累積患者数は2012年と2014年の同時期に比べると多いですが、2013年よりは少なくなっています。

マカオでは、2015年10月18日までに手足口病患者2,686人が報告されました。2015年10月11日までの1週間に、新たに患者71人が報告されました。この患者数は季節変動の傾向に沿っています。

シンガポールでは、2015年10月10日までに手足口病患者22,023人が報告されました。これは2014年の同時期に報告された患者数(n=17,322)よりも多くなっています。2015年10月4日から10日までに、431人の手足口病患者が報告され、前週(n=441)とほぼ同じ数になっています。この患者数は季節変動の傾向に沿っています。

ベトナムでは、2015年1月1日から9月6日(原文どおりに記載)までに死亡者4人を含む手足口病患者32,415人が報告されました。2014年の同時期と比べて累積患者数は40.3%少なくなっています。第38週(2015年9月14日から9月20日まで)には、63省のうちの57省から患者1,605人が報告されました。死亡者は報告されていません。およそ患者の70%が南部からの報告です。前週に比べて患者が317人(24.6%)増加しています。実際に前月よりも患者が増加してきました。

図.アジアにおける手足口病の流行状況

出典

WPRO/WHO.Hand, Foot and Mouth Disease(HFMD)Situation Update Number473. 20 October 2015.
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/hfmd_biweekly_20151020.pdf?ua=1[PDF形式:753KB]