麻しんと風しんの流行状況 -西太平洋地域(更新3)

2016年5月WPRO (原文[英語]へのリンク[PDF形式:467KB]

世界保健機関(WHO)西太平洋事務局(WPRO)から定期発行されている麻しんと風しんの流行状況(Measles-Rubella Bulletin. Vol. 10 (5); May 2016)からの最新情報です。

2016年5月20現在、2016年に報告された麻しん累積確定患者数は、中国が8,299人、モンゴルが2,758人、マレーシアが694人と多く、日本は5人でした。人口100万人あたりの患者発生率が高い国は、モンゴル2,752.1、マレーシア67.7、中国18.0、シンガポール15.8、ニュージーランド10.5でした。日本は0.1でした。

図.麻しんの流行状況

2016年5月20までに報告された主な国の風しん累積確定患者数は、中国が1,149人、ベトナムが97人、フィリピンが54人、ラオスが21人、マレーシア13人でした。人口100万人あたりの患者発生率では、ラオスが9.1、ベトナムが3.1、モンゴルが3.0、中国が2.5、フィリピンが1.6、マレーシアが1.3でした。

麻しんは非常に感染性の高いウイルス性疾患です。世界では、安全で効果的なワクチンがあるにもかかわらず、青少年の主要な死亡原因となっています。風しんは妊娠中に感染すると胎児に影響を及ぼす可能性があります。WHOは2020年までに麻しんと風疹を撲滅するという目標を立て、世界規模でのワクチン活動計画を展開しています。

出典

WPRO.Expanded programme on immunization
Measles-Rubella Bulletin, volume 10 Issue 5, May 2016
http://iris.wpro.who.int/bitstream/handle/10665.1/13339/Measles-Rubella_Bulletin_2016_Vol_10_No_05.pdf?ua=1[PDF形式:467KB]