西太平洋地域におけるデング熱の流行状況(更新6)

2016年6月28日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。

註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

  • 中国
    2016年6月13日までに、デング熱患者154人が報告されました。過去4年間(2012-2015)の同時期と比べると、この患者数は高くなっています。
  • マレーシア
    第24週は、デング熱患者が1,803人でした。前週に報告された1,585人よりも増えていました。2015年の同時期の患者数と比べれば患者数は少ないですが、この2週間は著しい増加を示しました。また、第24週には、4人のデング熱に関連する死亡者が報告され、2016年における合計死亡者数は118人となりました。2015年の同じ時期に報告された死亡者数は158人でした。
  • フィリピン
    2016年4月2日までに、死亡者126人を含む33,748人のデング熱患者が報告されました。これは、2015年の同じ時期(n=24,927)と比べて多くなっています。
  • シンガポール
    2016年6月12日から18日までに、新たに患者193人が報告されました。2016年1月から4月までの患者数は少なくなっていますが、患者数は2015年の同時期と同じようなレベルにあります。
  • カンボジア
    2016年1月1日から5月17日までに、死亡者4人を含むデング熱患者1,771人が報告されました。5月には、患者168人が報告されました。死亡者はでていません。この時点では、患者数は、安定して少ない状態です。
  • ラオス
    2016年6月3日までに、死亡者6人を含むデング熱患者840人が報告されました。2016年5月20日から6月3日までには、新たにデング熱患者240人が報告されました。死亡者はでていません。
  • ベトナム
    2016年4月30日までに、63省のうち44省から死亡者10人を含む25,441人のデング熱患者が報告されました。2016年4月には、死亡者1人を含む患者3,899人が報告されました。2015年の同時期と比べて、患者数は179%多くなっています。また、2010-2014年の同じ時期の患者数(中央値)を比べると、累積患者数は124%多くなっています。
  • オーストラリア
    2016年6月28 日現在で、デング熱患者1,195人が確定診断されました。5月に報告された患者数は2016年のこれまでの月よりは少なくなっています。全般的に、2011年から2015年の季節変動傾向に沿っています。
  • フランス領ポリネシア
    第23週(原文では236週)には、入院を要する患者2人を含め、確定患者40人が報告されました。患者40人のうち8人(20%)で、デング熱1型と確認されました。
  • パプアニューギニア
    1月1日から6月5日までに、パプアニューギニアを旅行したデング熱患者67人が(オーストラリア)クイーンズランド州健康局から報告されました。これらの患者のうち、5人がデング熱1型、48人がデング熱2型、3人がデング熱3型、4人がデング熱4型で、さらに10人の亜型が検査されています。
  • ニューカレドニア
    2015年9月1日から2016年6月28日までに、デング熱患者358人が報告されました。2016年5月には、デング熱患者129人が報告されました。

出典

WHO/WPRO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 28 June 2016
Dengue Situation Update Number494
http://www.wpro.who.int/entity/emerging_diseases/dengue_biweekly_20160628.pdf?ua=1[PDF形式:572KB]