西太平洋地域におけるデング熱の流行状況 (更新7)

2016年7月26日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。

註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

  • 中国
    2016年7月12日までに、デング熱患者180人が報告されました。過去4年間(2012-2015)の同時期と比べると、この患者数は高くなっています。
  • マレーシア
    第27週、デング熱患者は1,512人でした。前回の報告よりも2,017人よりも25%減少しました。2015年の同時期の患者数(62,648人)と比べれば患者数は少ないですが、2016年の累積患者数は59,294人となりました。また、第27週には、2016年における累積死亡者数は134人となりました。2015年の同じ時期に報告された死亡者数は173人でした。
  • フィリピン
    2016年7月2日までに、死亡者248人を含む59,585人のデング熱患者が報告されました。これは、2015年の同じ時期(n=45,338)と比べて31.4%多くなっています。
  • シンガポール
    第28週に、デング熱患者223人が報告されました。患者数は、23週から27週まで増加傾向でしたが、第28週は減少傾向に転じました。
  • カンボジア
    2016年1月1日から5月17日までに、死亡者4人を含むデング熱患者1,771人が報告されました。5月には、患者168人が報告されました。死亡者はでていません。この時点では、患者数は、安定して少ない状態です。
  • ラオス
    2016年7月15日までに、死亡者9人を含むデング熱患者1,966人が報告されました。2016年7月9日から7月15日までには、新たにデング熱患者232人が報告されました。死亡者はでていません。患者数は増加しており、2012年の傾向に沿っています。
  • ベトナム
    2016年4月30日までに、63省のうち44省から死亡者10人を含む25,441人のデング熱患者が報告されました。2016年4月には、死亡者1人を含む患者3,899人が報告されました。2015年の同時期と比べて、患者数は179%多くなっています。また、2010-2014年の同じ時期の患者数(中央値)を比べると、累積患者数は124%多くなっています。
  • オーストラリア
    2016年7月25 日現在で、デング熱患者1,429人が確定診断されました。3月以降、報告された患者数は減少傾向にあり、2011年から2015年の季節変動傾向に沿っています。
  • フランス領ポリネシア
    第28週には、確定患者40人が報告されました。患者40人のうち10人(25%)で、デング熱1型と確認されました。
  • パプアニューギニア
    1月1日から6月5日までに、パプアニューギニアを旅行したデング熱患者67人が(オーストラリア)クイーンズランド州健康局から報告されました。これらの患者のうち、5人がデング熱1型、48人がデング熱2型、3人がデング熱3型、4人がデング熱4型で、さらに10人の亜型が検査されています。
  • ニューカレドニア
    2015年9月1日から2016年7月25日までに、デング熱患者455人が報告されました。2016年7月には、デング熱患者70人が報告されました。

出典

WHO/WPRO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 26 July 2016
Dengue Situation Update Number496
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20160726.pdf?ua=1[PDF形式:651KB]