アジアにおける手足口病の流行状況 (更新10)

2016年10月18日に世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表された手足口病患者数およびその国における発生状況の定期報告です。

註:原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

●中国
2016年8月31日までに、死亡者172人を含む1,792,251人の手足口病患者が報告されました。8月1日から31日までに、7月に報告された患者数(n=315,077)よりも少ない、171,581人の患者が報告されました。2016年における毎月の手足口病患者数は、2012年から2015年における季節変動パターンを辿っています。

●日本
2016年10月2日現在、2016年に報告された手足口病患者は37,771人でした。2016年第39週の患者数は3,410人で、前週は2,471人でした。全体として、手足口病の活動は高まっていますが、季節変動パターンに沿っています。

●韓国
定点観測施設では、週毎の手足口病患者数が減少傾向にありました。第41週には、受診者1000人あたりの手足口病患者は5.1で、これは前週に記録された4.7よりは高くなっていました。

●香港
2016年10月8日現在、555人の手足口病入院患者が定点観測施設から報告されました。第40週に定点観測施設から報告された入院を必要とする患者数は13人で、前年にみられた患者数よりも少なくなっていました。手足口病の入院患者数は変動していますが、全体的には季節変動パターンに沿っていました。

●マカオ
2016年に報告された手足口病の患者数は2,871人でした。第41週には、新しく手足口病患者30人が報告されました。この数週間は患者数が安定しており、2015年の同週に報告された患者数(68人)よりも少なくなっていました。

●シンガポール
2016年第40週までに、手足口病患者35,469人が報告されました。第40週には、555人が報告されました。これは、ここ数年間の同時期に報告された患者数よりも多くなっています。

●ベトナム
2016年9月25日までに、63省から手足口病患者29,134人が報告されました。死亡者は報告されませんでした。第39週には、1,489人の患者が報告されました。死亡者はいませんでした。この数週間は患者数が増加していますが、第33週以降、前年と比べれば同じような傾向を示しています。

図.アジアにおける手足口病の流行状況

出典

WPRO/WHO.Emerging disease surveillance and response. 18 October 2016
Hand, Foot and Mouth Disease(HFMD)Situation Update Number499
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/hfmd_biweekly_20161018.pdf?ua=1[PDF形式:663KB]