西太平洋地域におけるデング熱の流行状況 (更新12)
2016年12月13日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。
註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。
中国
2016年10月31日までに、デング熱患者1,840人が報告されました。この患者数は2015年の同時期と比べて少なくなっています。
マレーシア
第48週のデング熱患者は1,328人でした。前週の報告1,257人よりも5.6%増加しました。2016年の累積患者数は、2015年の同時期に報告された患者数111,285人と比べて少なく、95,665人でした。また、累積死亡者数は第48週までに223人となりました。2015年の同じ時期に報告された死亡者数は301人でした。
フィリピン
2016年8月20日までに、死亡者422人を含む101,401人のデング熱患者が報告されました。これは、2015年の同じ時期(n=87,411)と比べて16%多くなっています。
シンガポール
第48週に、デング熱患者87人が報告されました。2016年の累積患者数(n=12,840)は、2016年の初めに報告された患者数が多かったことから、2015年の同じ時期の累積患者数(n=9,780)と比べて、31.3%多くなっています。
カンボジア
2016年1月1日から5月17日までに、死亡者4人を含むデング熱患者1,771人が報告されました。5月には、患者168人が報告されました。死亡者はでていません。この時点では、患者数は、安定して少ない状態です。
ラオス
2016年12月2日までに、死亡者10人を含むデング熱患者5,373人が報告されました。2016年11月26日から12月2日までに、新たにデング熱患者106人が報告されました。死亡者はでていません。患者数は2014-2015年の同じ時期よりも多くなっています。しかし、第47週以降(の患者数)は減ってきています。
ベトナム
2016年9月30日までに、63省のうち44省から死亡者27人を含む79,204人のデング熱患者が報告されました。2016年9月には、死亡者7人を含む15,700人が報告されました。2015年の同時期と比べて、死亡者は5人少ないものの、累積患者数は22.9%増加していました。また、2010-2015年の同じ時期の患者数(中央値)を比べると、累積患者数は96.1%増えていました。
オーストラリア
2016年11月30 日現在で、デング熱患者2,003人が確定診断されました。3月以降、報告された患者数は減少傾向にあり、2011年から2015年の季節変動傾向に沿っています。
フランス領ポリネシア
第42週には、確定患者22人が報告されました。患者22人のうち4人(18%)がデング熱1型と確認されました。
パプアニューギニア
1月1日から11月13日までに、パプアニューギニアを旅行したデング熱患者81人の感染輸入が(オーストラリア)クイーンズランド州健康局(海外で感染したデング熱の届出による週報)から報告されました。これらの患者のうち、5人がデング熱1型、57人がデング熱2型、4人がデング熱3型、4人がデング熱4型でした。11人では亜型が特定されませんでした。
ニューカレドニア
2016年12月9日までに、デング熱患者25人が報告されました。2016年6月以降、患者数は減少してきました。
出典
WHO/WPRO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 13December2016
Dengue Situation Update Number506
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20161213.pdf?ua=1[PDF形式:519KB]