デング熱の流行状況 -西太平洋地域(更新9)

2017年5月9日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。

註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

中国

2017年3月31日までに、デング熱患者67人が報告されました。この患者数は2016年の同時期(91人)と比べて僅かに少なくなっています。

マレーシア

第17週(2017年4月23日から29日まで)に、デング熱患者1,984人が報告されました。これは、前週の報告者数2,020人よりも5.4%(126人)少なくなっていました。2017年の累積患者数は、2016年の同時期に報告された患者数44,202人よりも少ない31,319人でした。29.1%(12,883人)少なくなっていました。また、2017年第17週までに、デング熱に関連する死亡者が74人となりました。これは、2016年の同時期の死亡者数98人よりも27人(24.5%)少なくなっていました。

フィリピン

2017年4月1日までに、26,433人のデング熱疑い患者が報告されました。患者数は、2016年の同じ時期の41,170人よりも35.8%少なくなっていました。

シンガポール

2017年1月1日から4月28日までに、デング熱患者886人が報告されました。これは、2013年以降の同時期に報告された患者数よりも少なくなっています。第17週の患者は38人でした。2016年の同時期に報告された患者数は244人でした。

ラオス

2017年4月28日までに、デング熱患者727人が報告されました。死亡者はでていません。第17週には、デング熱患者102人が報告されました。死亡者は報告されませんでした。2017年に報告された患者数は、2015年と2016年の同じ時期よりも多くなっていました。

ベトナム

2017年4月23日までに、死亡者7人を含むデング熱患者26,205人が報告されました。2016年の同時期(患者31,870人、死亡者9人)と比べて、累積患者数は17.8%少なく、死亡者も2人少なくなっていました。第17週には、患者1,186人が報告されました。死亡者はいませんでした。これは、第16週の患者数1,475人(死亡者0人)と比べて19.6%少ないことを示していました。依然として、患者の多くは南部(74.8%)から報告され、この地域では昨年の同時期と比べて53.8%多く報告されていました。中央部、北部地域から報告される患者は僅かな増加に留まり、中央高地地域では昨年の同時期よりも少なくなっていました。

カンボジア

2017年5月2日までに、デング熱の疑い患者256人が報告されました。デング出血熱、デング・ショック症候群を含めたデング熱疑い患者は、2014年から2016年まで3年間の同じ時期の数値と比べて、低くなっていました。

オーストラリア

2017年5月9日までに、デング熱の検査確定患者452人が報告されました。報告された患者数は、これまでの年(2012-2016)の同じ時期に報告された数値よりも少なくなっていました。

フランス領ポリネシア

2017年第9週と第10週の間に、デング熱の確定患者43人が報告されました(第9週に19人、第10週に24人)。患者43人のうち11人(26%)がデング熱1型と確認されました。

ニューカレドニア

2016年9月から2017年5月9日までに、デング熱患者3,429人が報告されました。2016年9月以降、患者数が増加しています。

出典

WHO/WPRO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 9 May 2017
Dengue Situation Update Number516

http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20170509.pdf?ua=1[PDF形式:760KB]