デング熱の流行状況 -西太平洋地域(更新11)

2017年6月6日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。

註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

カンボジア

2017年5月30日までに、デング熱の疑い患者385人が報告されました。デング出血熱、デング・ショック症候群を含めたデング熱疑い患者は、2014年から2016年まで3年間の同じ時期の数値と比べて、低くなっていました。

中国

2017年4月30日までに、デング熱患者94人が報告されました。この患者数は2016年の同時期(124人)と比べて僅かに少なくなっています。

ラオス

2017年5月26日までに、デング熱患者1,559人が報告されました。死亡者が3人報告されています。第21週には、デング熱患者223人が報告されました。死亡者が1人報告されました。2017年に報告された患者数は、2016年の同じ時期に報告された患者数よりも多くなっていました。この5年間の同じ時期と比べると、この国は、現在、デング熱が流行レベルに達しています。

マレーシア

第22週(2017年5月28日から6月3日まで)に、デング熱患者2,302人が報告されました。死亡者も4人でました。これは、2017年第21週の報告者数2,250人と比べて、52人(2.3%)多くなっていました。2017年第22週までの累積患者数は、死亡者97人を含む41,574人で、2016年の同じ時期の患者数50,600人よりも17.8%(9,026人)少なくなっていました。この4週間はデング熱の患者数の増加が続いています。

フィリピン

2017年1月1日から5月6日までに、33,760人のデング熱疑い患者が報告されました。2016年の同じ時期の49,565人と比べて、患者数は32%少なくなっていました。

シンガポール

2017年1月から5月27日までに、デング熱患者1,083人が報告されました。これは、2013年以降の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。第21週の患者は51人でした。2017年に報告された患者数は、2016年の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。

ベトナム

2017年5月7日までに、死亡者8人を含むデング熱患者29,701人が報告されました。2016年の同じ時期(患者33,540人、死亡者9人)と比べると、累積患者数は11.4%少なくなっていました。第19週には、死亡者1人を含む患者1,352人が報告されました。患者の多くは南部(71%)から報告されました。全体では、昨年の同じ時期と比べて増加傾向がみられました。

オーストラリア

2017年6月6日までに、デング熱の検査確定患者545人が報告されました。報告された患者数は、これまでの年(2012-2016)の同じ時期に報告された数値よりも少なくなっていました。

フランス領ポリネシア

2017年第9週には患者19人が、第10週には患者24人が報告されました。患者43人のうち11人(26%)がデング熱1型と確認されました。

ニューカレドニア

2016年9月から2017年6月6日までに、デング熱患者4,078人が報告されました。第12週以降、患者数は減ってきています。

出典

WPRO/ WHO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 6 June 2017
Dengue Situation Update Number518

http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20170606.pdf?ua=1[PDF形式:866KB]