デング熱の流行状況 -西太平洋地域(更新16)

2017年8月15日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。

註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

カンボジア
2017年8月8日までに、デング熱の疑い患者1,604人が報告されました。デング出血熱、デング・ショック症候群を含めたデング熱患者の数は、2014年から2016年まで過去3年間の同じ時期の数値と比べて、少なくなっていました。

中国
2017年7月31日までに、デング熱患者503人が報告されました。この患者数は2012年以降、同じ時期に報告された患者数よりも多くなっています。また、例年の傾向を辿っています。

ラオス
2017年8月4日までに、デング熱患者5,740人が報告されました。死亡者も7人報告されました。第31週には、デング熱患者406人が報告されました。今年報告されたデング熱患者数は、2014年以降の同じ時期に報告された患者数よりもかなり多くなっており、デング熱の活動が活発になっています。

マレーシア
第31週(2017年7月30日から8月5日まで)に、デング熱患者1,899人が報告されました。死亡者も2人報告されました。患者数は、第30週と比べて、1.1%増えていました。2017年第31週までの累積患者数は59,521人(死亡者135人を含む)でした。一方、2016年の同じ時期の患者数64,437人(死亡者147人を含む)でした。

フィリピン
2017年1月1日から7月1日までに、国内で43,770人のデング熱疑い患者が報告されました。2016年の同じ時期の25,527人(原文どおりに記載)と比べて、患者数は36.8%少なくなっていました。

シンガポール
2017年1月から8月5日までに、デング熱患者1,732人が報告されました。これは、2013年以降の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。第31週には、患者61人が報告されました。2017年に報告された患者数は、2016年の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。

ベトナム
2017年8月3日までに、死亡者22人を含むデング熱患者80,555人が報告されました。2016年の同じ時期、累積患者数は33.5%多く、死亡者も5人増えていました。患者の多くは南部(59%)から報告されました。急激な患者数の増加が北部(昨年の同じ時期に比べてほぼ25倍)でみられました。特に、ハノイでは、約13,440人の患者がみられました。

オーストラリア
2017年7月31日までに、デング熱の検査確定患者695人が報告されました。報告された患者数は、これまでの年(2012-2016)の同じ時期に報告された数値よりも少なくなっていました。

フランス領ポリネシア
2017年第29週には患者12人が、第30週には患者12人が報告されました。これらの患者のうち15人がデング熱1型と確認されました。

ニューカレドニア
2017年8月1日までに、デング熱患者4,452人が報告されました。第16週以降、患者数は減ってきています。

出典

WPRO/ WHO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 15 August 2017
Dengue Situation Update Number523
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20170815.pdf?ua=1[PDF形式:663KB]