デング熱の発生状況 -西太平洋地域

2019年4月11日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。
 註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

カンボジア

2019年第13週に、デング熱の疑い患者合計391人が報告されました。2019年始めからデング熱の活動は上昇傾向を示し続けており、閾値を超えたままです。

中国

2019年2月に、デング熱患者78人が報告されました。報告された患者数は、以前の年と同じ時期に報告された患者数よりさらに多くなっていました。

ラオス

2019年第10週と第11週に、デング熱患者165人(死亡者0人)が報告されました。今年の累計数は4人の死亡者を含む1,143人になりました。デング熱の活動は、過去5年間の同じ時期に比べて高く、2013年の同じ時期に見られた傾向を示していました。

マレーシア

2019年第13週に、デング熱患者2,063人(死亡者0人)が報告されました。2019年3月30日時点で累計数は36,285人、59人の死亡者となりました。患者数は、2018年の同じ時期の14,734人、32人の死亡者と比べて、高くなりました。

フィリピン

2019年第13週に、国内でデング熱患者3,381人が報告されました。2019年3月30日時点で、昨年の同じ時期(31,247人、死亡者168人)と比べて、累計患者数は55,976人、死亡者227人が報告されました。

シンガポール

2019年第13週に、デング熱患者101人が報告されました。過去4週間に比べると減少していました。2019年現在までに報告された2,227人の患者数は2018年の同じ時期の599人の患者と比べて高くなりました。

ベトナム

2019年第13週に、63州のうち42州からデング熱患者1,418人が報告されました。第12週に報告された2,328人の患者数と比べると減少していました。デング熱の活動はまだ閾値を超えたままで、2019年3月31時点で48,647人の患者、3人の死亡者が報告されました。14,012人の患者数、3人の死亡者が報告された2018年の同じ時期に比べて、累計患者数は3.5倍増加しました。

オーストラリア

2019年初めから4月9日までに、デング熱患者333人が報告されました。3月に87人のデング熱患者が報告され、2018年の同じ時期の57人の患者数と比べて高くなりました。

フランス領ポリネシア

2019年第11週と第12週にかけて、デング熱患者が18人報告されました。これらの患者のうち、12人が確定患者で6人が高度疑い例でした。全ての確定患者がデング熱1型と確認されました。

ニューカレドニア

2019年初めから4月9日までに、デング熱患者2,166人、死亡者1人が報告されました。2019年の患者全ての213人で亜型が検査され、デング熱2型と確認されました。2019年第11週にデング熱に対するサーベイランスシステムを変更したので、傾向は慎重に解釈されていくべきです。

出典

WPRO/ WHO. Update on the Dengue situation in the Western Pacific Region. 11 April 2019 Dengue Situation Update Number 566
https://www.who.int/docs/default-source/wpro---documents/emergency/surveillance/dengue/dengue-20190411.pdf?sfvrsn=5160e027_8