E型肝炎(Hepatitis E)

E型肝炎(Hepatitis E)とは

E型肝炎はE型肝炎ウイルスによる感染症で、衛生状態の悪い地域で多くみられます。先進国でも時々発生します。

どうやってうつる

感染した人の便中のウイルスに汚染された水や氷、野菜や果物、肉類を生で食べることによって感染します。ブタ、シカ、イノシシ、ウシなどの多くの動物がE型肝炎ウイルスに感染することがわかっています。このような感染動物由来の感染もあります。

症状

ウイルスに感染した後、15~50日間(平均6週間)の症状のない期間があった後、急な発熱、全身のだるさ、食欲不振、吐き気・嘔吐が見られ、数日後に黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること)がみられます。症状が軽い場合もありますが、重症の場合、回復するまでに数週間から数か月かかることもあります。妊婦ではE型肝炎が重症になることが通常より多くなり、死亡する可能性も高くなります。

治療

特別な治療はありません。症状に応じて治療し、安静にします。

予防

A型肝炎やB型肝炎とは異なり、予防接種で予防することはできません。

食べもの・水に注意しましょう
食べもの・水にご注意を!

十分に加熱された飲食物を摂取しましょう
生水、氷、生肉、生野菜などから感染する可能性があります。十分加熱調理してあるものを食べましょう。特に、ブタ、イノシシ、シカを生で食べることは危険です。途上国では、ミネラルウォーターや、一度沸騰させた水を飲みましょう。カットフルーツなども洗った水が汚染されていることがあるため、自分で皮をむいて食べるほうが安全です。皮の傷んだものは食べないようにしましょう。

手を洗いましょう
食事の前には十分に手を洗い、E型肝炎患者の糞便からの経口感染を予防しましょう。

危険のある地域

世界中でみられますが、衛生状態が悪く飲用水の管理が悪い地域でのリスクが高くなります。

さらに詳しい情報

アメリカ疾病管理予防センター(CDC):Yellow Book E型肝炎(英文)