麻しん(はしか)(Measles)

麻しん(はしか)(Measles)とは

麻しん(はしか)は、麻しんウイルスによって起こる病気です。その感染力はウイルスの中で最も強く、麻しんを発症している人と同じ部屋にいるだけで(空気)感染することがあります。ワクチン接種を受けていない人は、海外旅行の際にかかる可能性が高いです。感染症法では5類感染症に分類されています。

どうやってうつる

ウイルスに感染したヒトに直接触ったり、そのヒトの吐いた息や咳に含まれる唾液などからうつります。

症状

感染して10~12日の症状のない期間があった後、高熱、咳、鼻水が数日間持続し、口の中に小さな(約1mm)白い発疹ができます。熱は一度下がりますが、半日程で再び上昇し、その後体中に赤い発疹ができます。別の病気に同時にかからなければ、7~10日後に回復します。

治療

特別な治療法はなく、症状を軽くするための治療がなされます。中耳炎や肺炎などの別の病気に同時にかかってしまった場合には、抗菌剤を投与する必要があります。麻しん患者と接触した後、72時間以内に麻しんを含むワクチンを接種することで、発症を予防できる可能性があります。先進国においては、滅多に死亡することはありませんが、まれに脳炎や肺炎で死亡することがあります。

予防

麻しんは空気感染するため、手洗いやマスクでは予防できないため、予防接種が有効です。予防効果を確実にするためには、2回の接種が必要です。予防接種を受けたことがなく、麻しんに罹ったこともない場合には、ワクチン接種を受けることをお勧めします。

危険のある地域

世界中で感染の危険性があります。

さらに詳しい情報

▶厚生労働省 感染症情報:麻しんについて
▶世界保健機構(WHO):Fact Sheets,Measles(英文)
▶アメリカ疾病管理予防センター(CDC):CDC Yellow Book 2024,Rubeola/Measles(英文)
▶国立感染症研究所:麻疹とは

2024年3月更新